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【国際】

韓国名門大 行きすぎた競争 懲罰で学費徴収 自殺者が相次ぐ

2011年4月14日 朝刊

 【ソウル=辻渕智之】韓国のエリート理工系大学・韓国科学技術院で一月から先週までに学生四人が相次いで自殺した。同大学は、成績で差をつける懲罰的な学費徴収制を導入したことで知られており「行きすぎた競争主義が学生を苦しめたのではないか」として、地元メディアが連日大きく報じている。

 国立の同大は、国の特別支援で学費が原則無料だが、成績四・三点満点中、三点未満にとどまった場合、最高で年千二百六十万ウォン(約九十八万円)を課す制度を二〇〇七年度から導入した。対象学生は年々倍増し、昨年度で全学生約四千人中13%になっている。

 自殺したうち二人は懲罰学費の適用学生で、成績不振を悲観し、疲労や挫折感を訴えていたという。聯合ニュースは、「落ちこぼれたら敗北者扱いされ、つらくても互いに悩みを分かち合う余裕さえない」との同大で学ぶ学生の声を伝えた。

 大学側は制度廃止を明言したが、国会では責任を追及する動きも出ている。

 

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