2011年4月13日10時30分
台湾軍が年1度の大規模演習「漢光」を各地で展開している。12日には南部・台南の高速道路で、戦闘機を離着陸させる演習を実施した。ガードレールと中央分離帯を外し、誘導灯を並べた路上で空軍のF16、ミラージュ2000、経国号の3主要機種が爆音をとどろかせた。
台湾を南北に貫く高速道路は、4カ所が軍用滑走路に転用できる。中国軍の攻撃で空軍基地が使えなくなった場合に備えたものだ。
こうした演習は陳水扁・前政権時は2004年、07年に実施され、馬英九(マー・インチウ)政権下では初めて。馬政権は中国への融和姿勢が懸念を呼ぶ面もあるだけに、来年初めの総統選、立法院(国会)選を前に「台湾の主権を守る」との姿勢を有権者に示す狙いとみられる。(台南=村上太輝夫)