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 力を込めてやきそばを作る渡哲也の胸には地元の小学生からもらった「ありがとうメダル」
=宮城県石巻市

 力を込めてやきそばを作る渡哲也の胸には地元の小学生からもらった「ありがとうメダル」 =宮城県石巻市

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 俳優・渡哲也(69)、舘ひろし(61)、徳重聡(32)ら石原軍団が14日、宮城県石巻市の石巻中央公民館横駐車場で東日本大震災の被災者のために炊き出しを行った。体も心も温める軍団のもてなしに、地元の小学生は「ありがとうメダル」を贈り、感謝。事前に被災地を見て、いたたまれない気持ちになっていた渡も、「温かいものを食べて明日への活力にしていただきたい」とあらためて被災者支援を誓っていた。

  ◇  ◇

 地元の小学生たちから贈られた感謝の「ありがとうメダル」には、石原軍団からも優しい笑顔がこぼれた。いまだに避難所生活が続く中、笑顔を運んできた“ヒーローたち”。子供たちは、かわいい勲章を用意し、軍団メンバーだけでなく、スタッフにもメダルを手渡した。

 思わぬ小さな恩返しに渡も目尻を下げた。舘らと調理場に立ち、汗をかきながらやきそば、カレー、ぜんざいなどを作った。「被災者の皆さんに比べれば、疲れただの熱いだの言ってられません」と渡は、火の前でほぼ1日中食材と向き合った。それでも子供たちの笑顔からパワーをもらって元気いっぱい。炊き出しが終わるまでメダルを首から提げて調理を続けた。

 13日に石巻市に入った渡は被災地を見て回り、大きなショックを受けた。「慰める言葉も見当たりませんが、少しでも明日への活力にしていただければ」と、刑事ドラマ「西部警察」のロケ地でもあった宮城のために恩返しを誓っていた。

 当初、渡は東日本大震災が発生してすぐに炊き出しに行くことを考え、スタッフが事前に4回現地を訪れて準備した。しかし、大規模な余震のため現地は断水しており、急きょ、阪神・淡路大震災のときも水を届けた宝酒造に依頼し、10トン給水車2台を京都から呼んで配置した。

 炊き出しは昼夜それぞれ1000食ずつを用意。20日まで合計1万4000食を配る。渡を筆頭に軍団メンバーは会場横にある旧議会棟に寝泊まりしており、全員が寝袋を持ち込んで被災者と同じ環境の下、今後も炊き出しを続ける。

(デイリースポーツ提供)

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