2011年3月1日 22時16分 更新:3月1日 22時47分
「ジャンボジェット」の愛称で親しまれてきた日本航空のボーイング747-400型機が1日、ホノルルと那覇からのラストフライトを終え成田国際空港に着いた。駐機場で約100人の社員が「ありがとうジャンボ」と書かれた横断幕を手に出迎えた。
ホノルル便の機長、斉藤一之さん(49)は「着陸の瞬間、このコントロールの感覚を味わうのはもう最後かと思うといとおしい気持ちになった」と話した。開港直後の成田空港に初めて747で着陸した元機長、小林宏之さん(64)も駆けつけ、「ジャンボは人と物の交流を盛んにし、日本の経済成長を支えてくれた。まだまだ空の主役でいられた機体だけに残念」と退役を惜しんだ。
乗客は機体をバックに記念撮影。福岡市博多区の主婦、清武ゆみこさん(60)は「41年前、最初のジャンボ機にも乗ったので、最後も必ず乗ろうと決めていた。ジャンボは私の青春そのもの。いろんな思い出をありがとう」と目を赤くした。「思い出をありがとう」と書いた横断幕を持った大阪府泉佐野市の会社員、安藤達也さん(24)は「ジャンボは恋人みたいなもので、迫力と美しさに魅了されてきた。また日本の空に帰ってきてほしい」と名残惜しそうに話した。
この後、格納庫では乗務員や整備士ら約500人が別れを惜しんだ。747の整備士資格を持つ大西賢社長も訪れ、「JALを支えてくれた素晴らしい機体だった。皆さんで優しく触ってあげてほしい」と語った。【斎川瞳、山田泰正】