東芝“廃炉まで最低10年”
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東芝“廃炉まで最低10年”

4月14日 19時40分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

大手電機メーカー「東芝」は、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた東京電力の工程表の策定に関連して「廃炉までには早くても10年かかる」とした素案をまとめました。工程表を巡っては「日立製作所」を中心とするグループや、フランスの原子力企業「アレバ」も独自に策定を進めています。

福島第一原発の事故を巡っては、菅総理大臣が、東京電力に対して収束に向けた見通しを示す工程表の策定を指示しています。これに関連して福島第一原発の2号機と3号機の建設に関わっている東芝の佐々木則夫社長は、アメリカの原子力関連メーカー4社と共同で、工程表の素案を東京電力と経済産業省に提出したことを記者団に明らかにしました。東芝の素案では、工程表を短期・中期・長期の3つの期間に分けることにしており、▽短期的には、放射性物質に汚染された水の増加を避けながら原子炉と使用済み燃料プールを冷却して安定させるまで数か月かかるとしています。次に▽中期的には、原子炉建屋の周りに特殊なクレーンを組み立てるなどして、燃料プールと圧力容器の中から安全に燃料を取り出すのにおよそ5年かかるとしています。そして▽長期的には、外部に漏れた放射性物質を除去しながら原子炉を解体し、現地を更地にするのにさらに5年かかり、「廃炉までには早くても10年かかる」としています。工程表を巡っては「日立製作所」を中心とするグループや、フランスの原子力企業「アレバ」も独自に策定を進めています。