2011年3月1日 12時55分
京都大などの入試問題が試験時間中にインターネットの質問掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された事件で、警視庁捜査1課は1日、京都府警と連携して、掲示板を運営するヤフー側のサーバーに残された接続記録などの提供を求める方針を固めた。投稿の痕跡を解析して発信元の特定を急ぐとともに、漏えい被害があった4大学側に対しては受験者の情報を求める方針。
捜査関係者によると、ヤフー知恵袋に投稿すると、サイトを運営するヤフージャパンにはログと呼ばれる接続記録が残される。ログにはネット上の住所に当たるIPアドレスが含まれるため、ログの分析が発信元捜査の第一歩になる。
捜査1課は、IPアドレスの解析で判明する投稿者が契約しているネット接続業者(プロバイダー)を割り出したうえで、携帯電話会社などに契約者の個人情報を求めるとみられる。
ヤフー側はこれまで「捜査には協力する」としている。
捜査1課は一方、被害があった4大学のうち、東京内にキャンパスがある早稲田大と立教大の担当者らから受験者名簿や試験会場の座席表などの情報を聞き取るとともに、被害届を受理するのか告訴を受ける形にするのかを決める。【内橋寿明、小泉大士】