2011年3月1日 10時20分
【テヘラン鵜塚健】イランの改革派ウェブサイトは28日、改革派指導者のムサビ元首相とカルビ元国会議長が夫妻で当局に拘束され、拘置所に送られたと伝えた。一方、当局に近い革命防衛隊系のファルス通信は「今も自宅におり、不審な人物との接触を制限されているだけだ」とする当局者の発言を伝えた。
テヘランでは改革派による反政府デモが1日に計画されている。当局がデモを妨害するためにムサビ氏らを拘束した可能性もある。
イランでは先月14日以降、改革派を支持する若者らによる反政府デモが散発的に発生。当局の弾圧で計3人が死亡している。
イラン政府や多くの保守派議員は、デモを扇動したとしてムサビ、カルビ両氏の訴追を要求。14日以降、両氏とも事実上の自宅軟禁下に置かれていた。拘束が事実だった場合、デモ参加者の反発がより強まるほか、イラン政界内の保守派と改革派による対立が激しくなる恐れがある。