横浜弁護士殺害:平川被告に無期懲役判決 地裁裁判員裁判

2011年2月28日 20時43分

 横浜市中区の「横浜みらい法律事務所」で昨年6月、弁護士の前野義広さん(当時42歳)を殺害したとして、殺人罪などに問われた住所不定の無職、平川隆則被告(42)の裁判員裁判で、横浜地裁は28日、求刑通り無期懲役を言い渡した。小池勝雅裁判長は「法治国家の根幹を揺るがす犯行」と非難した。

 焦点の動機について判決は、離婚訴訟で妻側代理人だった前野さんから妻の居所を聞き出そうとし、抵抗されたため殺害したとして「暴力で自分の主張を押し通そうとした」と批判。弁護側は「刺したのは1回」「脅すつもりだった」と殺意を否定し傷害致死罪にとどまると訴えたが、判決は刺し傷の深さや部位などから退けた。

 離婚トラブルを背景に秋田市で昨年11月、代理人の弁護士が殺害された事件などを念頭に「同種事件が頻発しており、弁護士や利用者が萎縮するのを防ぐためにも毅然(きぜん)とした態度で臨む必要がある」と述べた。

 判決によると、平川被告は10年6月2日午後2時40分ごろ、事務所で前野さんの右胸などをアウトドアナイフ(刃渡り19.2センチ)で複数回刺し失血死させた。【吉住遊、中島和哉】

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