半導体好況と液晶パネル不振、対照的な業界事情(上)

 東日本巨大地震から1カ月が経過し、半導体業界と液晶パネル業界の事情は対照的だ。半導体と液晶パネルは電子製品の大半に使われる必要不可欠な部品だ。しかし、半導体がスマートフォン、タブレット型パソコンなどのブームで供給不足に陥っている半面、液晶パネルは需要が回復せず苦境に直面している。

 半導体素材メーカー関係者は最近、「サムスン電子とハイニックス半導体のバイヤーの態度が一変した」と話した。今年初めまでバイヤーたちは「価格をもっと下げてほしい。それでも買うとは限らない」と強気だったが、最近は「そこそこの値段ならば、在庫分をすべて買う」と自ら連絡してくるという。半導体素材は品薄で売りたくても売れない状況だ。

 同関係者によると、米系ウエハーメーカーのMEMCコリアは、忠清南道天安市の工場に12インチウエハーの生産ラインの増設を検討しているという。追加投資が困難な他のウエハーメーカーも、少しでも増産しようと製造プロセスの見直しを進めている。

 一方、液晶パネル業界は減産に踏み切った。サムスン電子とLGディスプレーは、液晶パネル工場の稼働率が低下の一途をたどっている。昨年末に比べると、サムスン電子は7-8ポイント、LGディスプレーは2-7ポイント下落した。

価格反発で先行き明るい半導体

 パソコン用のメモリー半導体(1Gb、DDR3DRAM)=契約価格ベース、以下同=は、2月後半の0.88ドルから4月前半には0.97ドルへと、1カ月で10%以上も上昇した。携帯デバイス用のメモリー半導体(16Gb、MLC、NAND型フラッシュメモリー)も直近1カ月で6.9%値上がりした。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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