BRICS首脳、ドル中心の国際通貨秩序の見直し要求

2011年 04月 14日 18:45 JST
 
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 [三亜(中国) 14日 ロイター] BRICS(中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカ)の首脳は14日、中国・海南島での会合後に共同声明を発表し、「安定と確実性をもたらす」広範な国際通貨システムへの見直しを呼び掛け、5カ国の影響力強化に向けて新たな一歩を踏み出した。

 共同声明は、最近の金融危機で、米ドルを要とする現在の金融秩序の不備と欠陥が露呈したと指摘した。

 BRICSは、米国が大規模な貿易赤字と財政赤字を抱える状況でのドルの将来に懸念を示し、より安定した通貨システムへの変革を求めた。

 また、BRICS各国の開発銀行は、米ドル建てでなく各国の現地通貨建てで相互に信用枠を設立することで基本合意した。

 中国の胡錦濤国家主席は「時代は、BRICS諸国が対話と協力を強化することを求めている」と述べた。 

 BRICS首脳は会合で、国際通貨基金(IMF)内部の会計単位および準備資産である特別引き出し権(SDR)の世界的な役割に関する議論を歓迎した。ただ、人民元のSDR組み入れの是非について踏み込んだ議論はなかった。

 BRICSのある当局者は「国際通貨システムを拡大する必要がある。SDRはそのための手段だが、われわれはまだ現時点で人民元をSDRに組み入れることについて全会一致に達していない」と述べた。また、「インドはSDRはIMFが用いる会計メカニズムだと主張。ブラジルなどは(人民元が)交換可能になることが先決だと主張した」と明らかにした。

 中国政府は国際金融秩序の多様化に高い関心を示しているものの、人民元のSDR組み入れと引き換えに、元の自由交換を可能にする、あるいは資本規制を解除する準備があるとの意向は示していない。   続く...

 
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