松本剛明外相が5月に中国と韓国をそれぞれ訪問する方向で検討に入ったことが、12日分かった。政府高官が明らかにした。中国で楊潔〓外相、韓国で金星煥(キムソンファン)外交通商相と会談し、東日本大震災での復興支援、福島第1原発事故を踏まえた防災・原子力での協力などを協議する。福島第1原発からの低濃度汚染水放出に関する日本の事前通報の改善点も説明する考え。日本の閣僚の訪中は、昨年9月の尖閣諸島沖の漁船衝突事件以来初めて。
5月開催で日程調整していた日中韓首脳会談も、21、22日に東京都内での開催が固まった。松本外相は5月上旬~中旬に中韓両国を訪問する方向で、首脳会談の前に、竹島(韓国名・独島)について記述した日本の中学教科書の検定合格で関係がぎくしゃくした韓国や、漁船衝突事件で関係が傷ついた中国との関係正常化を図る狙いもある。【犬飼直幸】
毎日新聞 2011年4月13日 東京朝刊