2011年2月27日 21時53分 更新:2月27日 23時36分
「電波遮断か、身体検査か」--。携帯電話を使った入試問題の漏えいが発覚した大学では、警察への被害届提出を決める一方、有効な再発防止策が見いだせず、頭を悩ませている。
京大は他大学同様、携帯電話対策に神経をとがらせていた……はずだった。机の上に置くことが許可されているのは、受験票、鉛筆(シャープペンシル可)、鉛筆削り、消しゴム、時計のみ。携帯電話は電源を切った上、筆箱と共にかばんの中にしまわせる。開始前には、試験官が「身に着けていることが分かっただけで失格にする場合もある」と繰り返し念を押している。「コートの中で操作される恐れもある」と、着る場合は全てのボタンを留めるよう指示。トイレに行く場合は試験官が同行する。
立教大も同様で、トイレに行く際は、受験生に持ち物のないことを確認。同志社大では試験開始前、トイレに不審者がいないかチェックもする。しかし、さすがに個室の中まではのぞけない。
今回、従来の対策では不正を防ぎきれないことが露呈した。京大では「コンサートホールのように、試験会場は電波の受発信をできなくすればいいのか」「身体検査で携帯電話などの持ち込みを禁じるしかないのか」--といった声も上がる。【広瀬登、五十嵐和大、森禎行】