リビア:「カダフィよ、一人で去ってくれ」国連大使が演説

2011年2月26日 11時8分 更新:2月26日 11時28分

ニューヨークの国連安全保障理事会で、カダフィ大佐を非難する演説を行った後、次席大使(右)から抱き締められるリビアのシャルガム国連大使=2011年2月25日、ロイター
ニューヨークの国連安全保障理事会で、カダフィ大佐を非難する演説を行った後、次席大使(右)から抱き締められるリビアのシャルガム国連大使=2011年2月25日、ロイター

 【ニューヨーク山科武司】「兄弟カダフィよ、一人でリビアを去ってくれ。我々は降伏しない」。25日、国連の安全保障理事会に出席したリビアのシャルガム大使は、時折泣きそうな表情を見せながらそう訴えた。

 22日の安保理協議では、古くからの友人である最高指導者カダフィ大佐を「兄弟を非難できない」と擁護した大使だが、この日はヒトラーやカンボジアのポル・ポトなど国民に多大な犠牲を強いた権力者を引き合いにしてカダフィ大佐を非難。

 大使は「私は現在の地位を悔いている」と述べ、「60年、カダフィはフランスの核実験を非難した。だが今や彼は我々に『支配されるか、さもなくば死だ』と言う」と指弾。

 「殺害された生後6カ月の子供が彼の言う(国際テロ組織指導者)ビンラディンの追随者か? 国連よ、リビアを救ってくれ」と訴えた。約9分間の演説が終わると、各国の外交官が次々と彼を抱擁し、発言をたたえた。

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