民主党:松木政務官が辞表提出…与党内に警戒感

2011年2月24日 12時56分 更新:2月24日 13時7分

鹿野農相に辞表を預けた後、取材に応じる松木政務官=2011年2月24日、佐藤浩撮影
鹿野農相に辞表を預けた後、取材に応じる松木政務官=2011年2月24日、佐藤浩撮影

 民主党の松木謙公農水政務官は24日、菅直人首相宛ての辞表を提出した。政府・与党内では、小沢一郎元代表に近い政務三役辞任の連鎖に直結するとの見方は少ないが、拡大すれば政権の命運を左右しかねず、警戒感が高まっている。

 鹿野道彦農相は同日昼「慰留したが辞意は固い」と述べ、松木氏の辞表を受け取り首相官邸に伝えた。松木氏は元代表の処分について改めて「納得できない。血が通っていない」と不満を示した。

 同日午前の副大臣会議には、元代表に近い議員のうち東祥三副内閣相ら3人が欠席した。だが、元代表を支持する「一新会」会長の鈴木克昌副総務相は松木氏の辞意を「個人的な行動」と説明した上で「予算案を一刻も早く成立させるのが私の使命。それを全うしたい」と辞任を強く否定した。また小沢元代表側近の樋高剛環境政務官も「当面国の仕事をこなす」と語った。

 枝野幸男官房長官は同日の会見で「ニュージーランドの地震など政府一体で取り組んでいる中、大変残念だ」と批判し、民主党の安住淳国対委員長は国対役員会で、松木氏や会派離脱表明した衆院議員16人の「造反」はないとの認識を示した。一方、斎藤勁国対委員長代理は「(党内の亀裂を)心配していないと言えばうそになる」と本音を漏らした。

 自民党の石原伸晃幹事長は記者団に「菅内閣の大崩落の予兆ではないか。内輪もめは無責任だ」と述べ、公明党の山口那津男代表も「足元から自壊作用が始まっている」と、政府・与党の混乱ぶりを批判した。【葛西大博】

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