民主党:松木農水政務官が辞意 小沢元代表処分に反発

2011年2月23日 21時20分 更新:2月24日 1時12分

厳しい表情で辞任について会見する松木謙公農水政務官=衆院第1議員会館で2011年2月24日午前0時0分、久保玲撮影
厳しい表情で辞任について会見する松木謙公農水政務官=衆院第1議員会館で2011年2月24日午前0時0分、久保玲撮影

 民主党の松木謙公農水政務官は23日夜、国会内で記者会見し、菅直人首相と24日に会い、政務官の辞表を提出することを明らかにした。辞表提出の理由については小沢一郎元代表への党員資格停止処分を挙げ、「(期間を6カ月ではなく判決確定までとした)やり方はどうしても納得できない」と説明した。松木氏は元代表に近い「一新会」の中核メンバー。元代表系の衆院議員16人の離脱騒動に続いて党内対立が露呈し、首相の政権運営は一層厳しくなった。

 松木氏は会見で「民主党は『国民生活第一』で集まったが、違う方向に行っている」と首相を批判した。一方で「私は民主党でやっていく」と離党を否定。会見に先立ち、松木氏は細野豪志首相補佐官と会い、辞意を伝えた。政府高官は「辞表は受理する」と語った。

 小沢元代表に近い政務三役は松木氏以外に12人おり、追随する動きが広がれば政権の混乱が避けられない。一新会会長の鈴木克昌副総務相は23日夜、辞任しない意向を示したが、閣内からも首相批判が表面化し、菅政権の求心力低下が加速している。

 松木氏は北海道12区選出で、衆院当選3回。昨年9月の内閣改造で農水政務官に起用された。地域政党を率いる河村たかし名古屋市長とパイプを持っており、今回の辞任は元代表が統一地方選を見すえ、河村氏と連携を深める布石を打ったとの見方もある。

 民主党の岡田克也幹事長は23日夜、松木氏の辞意表明について「内閣で対応することだ」と、記者団に述べるにとどめた。国民新党の下地幹郎幹事長は「予算通過の段階で(造反で)賛成が300議席を割るようなら、菅首相は退陣せざるを得ない」との認識を示した。【葛西大博】

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
Check
この記事を印刷

PR情報

スポンサーサイト検索

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド