NZ地震:死者200人超える可能性 日本人14人不明

2011年2月22日 23時39分 更新:2月23日 1時31分

日本人生徒らが被災したクライストチャーチのビル倒壊現場で救助作業を行う人たち=2011年2月22日、ロイター
日本人生徒らが被災したクライストチャーチのビル倒壊現場で救助作業を行う人たち=2011年2月22日、ロイター

 【ジャカルタ支局】ニュージーランド・クライストチャーチ付近で22日発生したマグニチュード6.3の地震で、語学研修のため同地に滞在していた日本人少なくとも14人と連絡が取れなくなった。14人が通っていた語学学校が入居するビルは地震で倒壊しており、日本外務省は、14人ががれきの下敷きになっている可能性があるとみて安否確認を続ける一方、ニュージーランド政府に迅速な救援を要請した。被災し、連絡の取れない日本人学生が他にもいる可能性もある。

 ニュージーランドのキー首相は同日、少なくとも65人が死亡したと述べた。地元民放テレビは、死者が200人を超える可能性があると報じた。

 連絡が取れない14人が通っていた学校は、クライストチャーチ市内のキングス・エデュケーション。同校は6階建てビルの4階に入居していたが、地震でビルが全壊した。

 14人のうち11人は、富山市立富山外国語専門学校の19~22歳の生徒。同専門学校の一行23人は、引率教員が富山県高岡市の亀遊(きゆう)知子さん(43)と、富山市在住のニュージーランド人、デビッド・ホーズリーさん(48)の2人。生徒は19~62歳の21人で、男性3人、女性18人。倒壊したビルから自力で脱出したり救助された11人のうち、病院に搬送された生徒の平内好子さん(62)、成瀬綾香さん(19)が骨折するなど5人が重傷。1人が軽傷で、3人の容体は不明。生徒1人は、倒壊したビルのがれきの下で救助を待っている。

 一行は19日にクライストチャーチに入り、21日から研修を始めたばかりだった。

 この他に連絡が取れないのは、京都市左京区の京都外国語専門学校を昨年9月に退学後、キングス・エデュケーションに入学した女性(23)▽京都市右京区の「MI海外留学」が留学をあっせんした盛岡市の早坂美紀さん(37)と神戸市垂水区の大坪紀子さん(41)--の計3人。

 海外留学をあっせんしている会社「ワールドアベニュー」(東京都千代田区)によると、同社を通じて留学している十数人の日本人のうち数人と連絡が取れなくなっている。数人がキングス・エデュケーションに留学しているというが、連絡が取れない人と一致するかは「情報が錯綜(さくそう)しており、正確に把握できていないので答えられない」としている。

 クライストチャーチの警察当局者は毎日新聞の電話取材に「行方不明者は100人に上るが、国籍は把握できていない。(キングス・エデュケーションでは)誰が行方不明なのか確認できていない」と話した。現地ではホテルなどの大型施設が倒壊し、市のシンボルの大聖堂は尖塔(せんとう)部が倒壊した。警察、消防、軍などが救助活動を展開し、倒壊した建物に取り残された人の捜索のため重機も投入されている。病院は負傷者であふれ、同市のパーカー市長は22日、非常事態宣言を発令した。

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