2011年2月22日 20時1分
【エルサレム花岡洋二】イランの海軍艦船2隻は22日朝(日本時間同日午後)、紅海からエジプトのスエズ運河に入った。同日中に通過し、地中海に到達する見通しだ。エジプト当局者が22日、ロイター通信に明かした。
イラン艦船の通過は、79年のイラン革命以降初めて。地中海に海軍を展開しているイスラエルは強く反発している。
艦船は、フリゲート艦と補給船。エジプト当局から通過許可を得て待機していたが、予定日を何度も変更していた。
艦船は、イランの友好国シリアの港に停泊しながら訓練する予定。エジプトは79年、革命後のイランと外交関係を断絶し、イスラエルとは平和条約を結んだ。建前上、交戦国の艦船などではない限り、運河を通過させない根拠はないが、これまでイスラエルに配慮し、イラン艦船の通過を許可していなかったとみられる。