2011年2月21日 23時43分 更新:2月22日 1時2分
東京・上野動物園が受け入れるジャイアントパンダのつがい2頭が21日、中国・成都から同動物園に着いた。新しい環境に慣れさせた後、健康診断などを経て3月中にも一般公開する予定。約3年ぶりのパンダ復活に、関係者は来園者増加へ期待を寄せている。
2頭は上海からパンダの姿が機体に描かれた全日空の旅客機「FLY!パンダ」に“搭乗”し、動物園職員や中国人飼育員が同乗。午後8時50分ごろ成田に到着し、トラックで動物園へ向かった。
動物園には午後11時40分ごろに到着。門の前では歓迎のパネルを掲げる人たちの姿も見られ、パンダを乗せたトラックが姿を見せると「オー」という歓声と拍手が起こった。オスの比力(ビーリー)は到着時、やや神経質になって鳴いていたというが、メスの仙女(シィエンニュ)はしっかりとしていたという。
小宮輝之園長は会見し「上野生まれのパンダを誕生させ、絶滅を防ぐ運動に貢献し、将来的には中国の野生に返せるようにしたい」と語った。3、4月には繁殖期を迎え、早ければ6月ごろには2世誕生も期待できるという。
獣医師の原樹子(たつこ)さんは「長旅で少し疲れは見られたが、中国のスタッフと打ち合わせして注意深く見守りたい」と語った。【長野宏美、斎川瞳】