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【大相撲】

星風 北村弁護士と徹底抗戦

2011年4月14日 紙面から

 八百長に関与したとして日本相撲協会から「引退勧告」を受けた幕内の蒼国来(27)=荒汐=と十両の星風(27)=尾車=が、提出期限となっていた13日午後5時までに引退届を提出せず、14日の理事会で解雇処分を受けることが決定的となった。2人とも法的措置をとる考えだが、星風は「行列のできる法律相談所」に出演する北村晴男弁護士(55)が代理人につくことが判明。同弁護士は本紙の取材に対し「地位保全の仮処分申請になるでしょう。調査そのものが極めてアンフェアです。勝てるし、勝たなきゃいけない」と力説した。

 知人の紹介で星風の代理人を引き受けたという北村晴男弁護士は、冷静さの中にも怒りを込めて語り始めた。

 「調査そのものについて言うと、われわれは常々裁判という真相究明手続きを経験しているが、それにくらべると極めてアンフェア。期間は短くてもいいから、十分反証の機会を与えるのがフェアな手続き」

 八百長をやったのかやってないかが第一の争点になるが、「これは勝てるし、絶対に勝たないといけない。本人にまったく反証させずに、われわれの経験している裁判ではあり得ない」と自信をみせる。

 相撲協会は星風の処分事由を、「平成23年1月場所7日目の千代白鵬との取組等において、故意による無気力相撲を行った」としている。これに対し北村弁護士は「共犯者の自白が冤罪(えんざい)をいかにうみやすいかは、歴史が証明している。その共犯者と目される人の供述のみで事実を認定するやり方は、拙速でずさんとしか言いようがない」と一刀両断。

 さらに、相撲協会の体質にも物申した。放駒理事長(元大関魁傑)が2月6日の時点で「過去には(八百長は)一切なかった」とした発言に対して、「言語道断。あの時点では調査していないわけだから。自分の責任をほったらかしにして自分の保全のために、既得権益を守るために、一介の力士を切り捨てるやり方はアンフェアを超えて理不尽きわまりない」と斬り捨てた。

 引退届を期限までに提出しなかった星風は、蒼国来とともに14日の理事会で解雇処分を受けることが決定的。処分が決まれば東京地裁に地位保全の仮処分申請を「速やかに行う」という。著名な北村弁護士がついたことで、この裁判はさらに注目を浴びることになりそうだ。  (岸本隆)

 

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