FC岐阜との練習試合でフル出場した磯村(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスは13日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで練習した。12日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグのアルアイン戦で先発したメンバーは疲労回復に努めた。アルアイン戦の途中出場で今季初出場を果たしたMF磯村亮太(20)は、FC岐阜との練習試合にフル出場。2−1の勝利に貢献した。
磯村は「4−2−3−1」のボランチで出場した。後半には、ドリブルでDFをかわして左足でシュートを打ったが、バーに当てて外した。「前への飛び出しなど攻撃面は自分のアピールポイント。あれは決めないとダメだった」と悔やんだ。
後半38分から途中出場した12日のアルアイン戦でも似た場面があった。ゴール前で受けたボールを一度切り返して左足でシュートしたが、相手DFに当たりCKとなった。「切り返したボールが足元に入りすぎた」。少しのズレが、短い時間で得た決定機を逸するミスになった。4−0と試合はほぼ決していた時間帯だけに、自分の持ち味を出し損ねた。
この日は終盤、相手のひざがぶつかり、右太もも外側を強打する不運もあったが、痛みに顔をゆがめながらも走り切った。「体力的にはきつかったが、久しぶりに90分間プレーできて良かった」。気持ちで負けたくなかった。最後まで走る自信も取り戻したかった。
昨季、天皇杯4回戦の新潟戦でプロデビュー。J1での出場機会をうかがっていた今季はまず、ACLで途中出場を果たした。3月16日で20歳になった3年目MFは「もう若いと言っていられない」と退路を断った。
入団以来、最終ラインから中盤のいろんなポジションに入った。「今、本職のボランチをやらせてもらっている。言い訳はできない」。MFダニルソンがけがで離脱中とはいえ、国際試合で巡ってきたチャンスをどうしても次へつなげたい。複数のポジションでの経験を糧にして、磯村は本職での出場機会奪取に燃えている。 (伊東朋子)
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