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【プロ野球】

山崎ダメ押し3ラン 星野楽天会心の連勝スタート

2011年4月14日 紙面から

ヘルメットをバシッ!!と手荒い祝福(北村彰撮影)=QVCマリンフィールドで

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◇楽天5−1ロッテ

楽天が会心の開幕2連勝。13日、QVCマリンフィールドで行われたロッテ戦は、山崎武司内野手が1点リードの7回、左翼席へダメ押しの1号3ラン。開幕戦で嶋が放った決勝3ランに続く連日の“元気弾”で、東日本大震災で被災した東北のファンを勇気づけた。山崎にとっても開幕2試合目の一発は吉兆。4年ぶり3度目の本塁打キングへ向けて一直線に突き進む。

 いきなり頭の中に閃光(せんこう)が走った。ダイヤモンドを1周してきた山崎がベンチに戻ってくると、出迎えた星野監督が大興奮のあまり、ヘルメットをバチンバチンとはたいた。

 「頭に入ってグラッと来たわ。ああやって監督が喜んでくれるのはうれしいよ。昔のドラゴンズの時のことを思い出した」と感慨もひとしお。続けざまに田淵ヘッド兼打撃コーチ、仁村作戦コーチからも手荒い張り手の祝福を受け、もはやノックダウン寸前だった。

 1点リードの7回2死二、三塁、ロッテ・伊藤の2球目、ド真ん中に入ったスライダーをドンピシャでとらえた。初球スライダーが外角に外れ、「言葉は悪いけど、ヤマを張った。ストライクのスライダーが来ると思っていた」と迷わずフルスイングした。

 試合中に指揮官と接することで、昔の思い出がよみがえってきた。中日時代に13シーズンにわたって仕えてきたが、闘将の親心は以前とまったく変わらない。「監督の声が打席でよぉ聞こえるわ。(本塁打の直前も)『おいしい場面だぞ』と送り出してくれてね」。その前に守備につく際も「しっかりいってこーい!!」とハッパを掛けられ、「僕が打っていないので、しっかりと切り替えろと言ってくれているんだと思う」と自らを戒めた。

 この緊張感は、これまでの楽天にはなかったこと。チームが勝つ集団に生まれ変わりつつあることに「指揮官は選手にとっては“オヤジ”ですから。あの気迫で『どりゃ』『こりゃ』『おりゃ』と言ってくれれば、チームも変わる」と目を細めた。

 山崎にとって開幕2試合目のアーチは本塁打、打点の2冠を獲得した2007年以来4年ぶり。初の本塁打王に輝いた1996年は初戦で1号を放った。開幕2試合以内に本塁打が出たシーズンのタイトル獲得率は100%だ。1988年に40歳でキングとなった門田博光(当時南海)の最年長記録超えへ向けて好発進したが、「まだまだ。始まったばかりだしな。とにかく東北の被災者のみなさんに勇気を与えたい」と語った。

 東日本大震災で被災した東北のファンにとって、アラフォー戦士・山崎の活躍もまた、元気の源になるはず。春、夏、秋と豪快なアーチを描き続ける。 (鶴田真也)

 

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