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チェルノブイリの方が断然深刻

 国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長は12日、日本政府が福島第1原発事故の国際評価尺度(INES)を旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」に引き上げたことを受けて記者会見し、二つの事故は規模などの面で「完全に別物だ」と強調、チェルノブイリ事故が断然深刻だとの見解を示した。

 フローリー氏は、福島第1原発の原子炉が東日本大震災時に停止し、圧力容器は爆発しなかったとした一方、チェルノブイリ原発は原子炉が試験運転中に爆発、多量の放射性物質がまき散らされたと述べた。

 フローリー氏は、福島第1原発からこれまでに放出された放射性物質の量として、経済産業省原子力安全・保安院が推定する37万テラベクレル(テラは1兆)を挙げ、チェルノブイリ事故の放出量(推定520万テラベクレル)とは「大きく異なる」とした。

 一方「レベル7」への引き上げについて、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は12日、福島の事故は重大だが、チェルノブイリ事故には「匹敵しない」との見解を表明。ロシアの専門家らからも「行き過ぎ」との声が上がった。中国の環境保護省当局者も放射性物質の放出量などから、福島の事故の中国への影響はチェルノブイリ事故の100分の1程度との見方を示している。(共同)

 [2011年4月13日20時9分]

キーワード:

チェルノブイリ事故

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