世界的な指揮者が急きょ来日
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世界的な指揮者が急きょ来日

4月9日 4時38分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

震災や原子力発電所の事故の影響で海外の音楽家の来日中止が相次ぐなか、世界的に活躍する指揮者のズービン・メータさんが急きょ来日して東京のチャリティーコンサートの指揮を務めることになり、8日、リハーサルが行われました。

インド出身のズービン・メータさんは、これまでウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など世界の名だたるオーケストラでタクトを振り、現在はイタリアの「フィレンツェ歌劇場」の主席指揮者などを務めています。メータさんは東日本大震災が起きた先月11日に東京に滞在していましたが、公演が中止になったためイタリアに帰国していました。今回のコンサートは日本の被災地を支援したいというメータさんの強い希望で決まったもので、日本人になじみ深いベートーベンの「交響曲第9番」をNHK交響楽団とともに演奏することになりました。8日、ロシアから到着したメータさんは、長旅の疲れも見せず指揮台に立ち団員たちを前に「私の思いは、あなたたちと同じです」と復興を願う気持ちを述べたあと、早速、第1楽章からリハーサルを始めました。国内では、震災や原子力発電所の事故が海外でも大きく報道されたことで、音楽家の来日公演の中止が相次いでいます。メータさんは「日本の人々を元気にするためにできることをしたい。音楽の力を信じてほしい」と話していました。コンサートは10日、東京・上野の東京文化会館で午後4時から開かれ、収益はすべて被災地に寄付されます。