琵琶湖南湖のスティンウォーターにおいて、バスのテリトリー範囲はどの位か想像できますか? 私の経験では釣れる時でさえ、半径2m以内と考えています。浚渫エリアのピンスポットで釣りをしていると分かるのですが、2mキャストする位置を変えるとバイトがあったり、なかったりするのです。これって、バスが動くテリトリー範囲が半径2m以内である事の証拠。これは浚渫エリアのバスだけに限らず、ストラクチャーに着くバスやフラットウィードに着くバスも同じ事が言えます。つまり、次にキャストする時は2m以内にキャストせょ!という事です。
では実際にフラットウィードエリアにおいて、2m間隔でローラー作戦を決行する労力を考えてみましょう。例えば、『このエリアに絶対バスが居る!』というフラットエリアの大きさが50m四方だとします。一辺が50m、テリトリー範囲が2mなので一辺を攻略するのに25キャストが必要となります。そして25キャストが25列必要なので、25キャスト×25列で625キャストが必要となります。1キャストに1分の時間が必要だとした場合、625キャストでは625分、おおよそ10時間25分の時間を要します。50m四方を攻略するのに10時間25分も必要なの?と言われてしまいそうですが、キッチリ釣り込もうとした場合、その位の時間と根性が必要。完全なるローラー作戦って、そんなに簡単なものではございません。
ぢゃあ、皆がいつも湖上で展開してる釣りはどうなの?と言われると、厳しい意見ですが『雑』の何物でもありません。エレキを進ませる速度を普通の2〜3倍に抑えている私の操船でも『雑』だと言えます。ぶっちゃけ、皆が流した後でも釣れるのは『雑』だから、そして『少し雑』なニシカワ艇は雑なボートには釣り負けないハズ!です(笑)。 ま、湖上で実際に1箇所10時間半の時間を費やす事はありませんが、私の場合、一日周ってもせいぜい3〜4箇所。時間にして1箇所3〜4時間は釣り込む計算となります。それでも時間が足りないなぁ…なんて思う事は日常茶飯事ですが、その前にエリアに飽きて移動するケースが大半です(苦笑)。 でもね、ほんの少しずつキャストする位置を変えていく事が重要なんです。皆さんも経験あるかと思いますが、ピーカンベタ凪でユックリとボートを流している時、さっきキャストした場所の直ぐ近くでデカバスが釣れた経験がありますよね? これってテリトリー範囲が半径2m以内のバスなんです。そうゆうバスって確実に存在するし、その類いのテリトリアンバスを釣りたければ、ひたすら釣り込むしかないのです(南湖のオープンウォーターだと2m位の間隔で打ち込めばOKですが、ベビーカバーだと60cm間隔で打ち込むくらいの精度が必要になります。北湖のオープンウォーターでは1mくらい、水路や港では50cm位がストライクゾーンとなります。ホントに狭いね)。 ピーカンベタ凪であれば、この打ち込む作業は労力を使うだけで、さほど大変ではないのですが、風が吹き出すと別問題。意地でも風に負けない様にユックリとボートを流さなければならないし、流されてしまう程の風であれば何度も同じラインを流し直す必要がありますからね。船長としては大変な作業ですね。
以上がフラットウィードに潜むテリトリアンバスを釣る為のローラー作戦ですが、非常に労力を必要とします。勿論、サーチ能力のあるルアーで『ガッー』と拾い釣りすればイイのですが…、今時そんなルアーに反応するデカバスは非常に数少ないですよね(悲)。だから、やるしかない!のです。もし、やれないのであれば、サーチルアーで普通サイズのバスを適当に釣るしかありません。又は、浚渫等のピンスポットにテリトリーを張るバスを一匹づつ釣るしかありません。やるか?やらないか?は自分次第ですが、やり切った時には新しい次元が見えてくるハズ…です。 今回はジグヘッド等のフォール主体でバスに口を使わす『点の釣り』でフラットウィードの労力を算出しましたが、巻き物等の『線の釣り』であれば、もう少し効率的にフラットエリアのテリトリアンバスを捕獲する事ができます。機会があれば、点と線を同時に両立させれるマキマキやスコーンリグ釣り方を紹介したいと思います(それともスコーンの巻き方&操作方法とか、ルアーに対する集中力を紹介した方がイイかな?…)。ま、期待せずにお待ちあれ! |