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海峡の底出現 引き波後に津波激突 仙台の写真家撮影

大規模な引き波で海底が露出した金華山と牡鹿半島の海峡

南北からの津波が激突し、大きく盛り上がる海面=3月11日午後3時36分、宮城県石巻市の金華山から東野さん撮影

 東日本大震災で、宮城県の牡鹿半島と金華山の海峡で海底が見えるほどの引き波が発生し、南北から押し寄せた津波が激突する様子を、仙台市青葉区の元NHKカメラマンで山岳写真家の東野良さん(66)が撮影した。

 東野さんは3月11日、石巻高の同窓生の登山仲間12人と一緒に金華山に来ていた。金華山港で、鮎川港に戻る定期船を待っていた午後2時46分、地震が発生。高台への道は土砂崩れが起きていたが、何とか通って高台に避難した。
 午後3時12分ごろ、海面が上昇し始め、さっきまでいた待合室は水没。同29分ごろ、今度は南に向かって水が引き始め、同33分には撮影場所から約1キロ先に見える牡鹿半島との間は海底が露出し、海は川の流れのようになったという。
 同36分、南北から白波を立てて津波が押し寄せ、東野さんらの目の前で激しくぶつかった。「ゴーゴーというすごい音を立てていた。現実感がなかった」と振り返る。
 東野さんらは島の神社で一夜を明かし、12日に工事関係者の船で鮎川港に戻った。徒歩やヒッチハイクで14日、仙台市内の自宅に戻ったという。


2011年04月14日木曜日


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