海外情報　……　福島原発３号機は原子炉の蓋がない？　　奇妙な国内の楽観主義

2011⁄04⁄11(月) 10:00

　下の図面は「福島第一原発・１号機」の図面 (東京電力の物) である。もちろん(？)海外のブログから持ってきたものだが、日本国内でも、どこかに掲載されているのだろうか。なぜ、日本のことを調べるのに、外国からの情報を頼りにせねばならないのか、理不尽に思えてならない。

原版がとても大きいので５０％縮尺でデーターを作ってある。さらにブログ掲載のため４０％に縮尺してあるので、見にくいと思う。クリックして、拡大してご覧ください。
　　　　　　　　　　　　　　--福島第一原発　設計図--

　この図は、１～３機まで、基本的に変わらないだろうから、使用済み燃料がどこにあるのか (どういう位置関係にあるのか) 、良く分かる。最上階とその下は、燃料を入れ替える際のクレーンなどが設置されているのだろう。この部分は「水素爆発した際に、吹き飛ぶように薄い壁に造っている」など、ほんの数日前に知った。皆さんはご存知でしたか。また、使用済み燃料保存のプールがどの階にあるのかを、ご記憶しておいてください。

　さて、当初から私は『一号機と三号機の爆発の違い』を問題にしていたが、海外の論調の中にも「同じように」問題視しているところがあるので、紹介しようと思う。
　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２のまとめＲ　さんより借用
　すくなくとも、この２つの爆発は「規模」が全く異なる。３号機の爆発では、プールが破壊された、と私は思っている。ところが、海外の論調では、原子炉自体が爆発し、格納容器のふたが「飛んでしまった」のではないか、と疑っている。写真で分かるように、あれだけ上空にコンクリート片を吹き飛ばしたのだから、そういう考えがあっても、おかしくはない。

　この２枚の写真は、３号機を逆の場所から撮ったものである。破壊のすごさが良く分かる。特に、下の写真では、配管が寸断されていることも分かる。

　

　中央部の円のところに (注意してみると円が書いてある) あるはずの原子炉のふたが、ないのではないか、と疑っている。米軍の無人偵察機が「高感度カメラ」--車のナンバーが読める程度の--で撮影した写真を、日本政府に渡しているとのことだが、政府はそれを公表していない。

　だから、よけい「ウワサ」がたつ。根も葉もないウワサなのか、火のない所に煙は立たないのか。公開するべきである。危険を知っていて行動するのと、知らないのでは「雲泥の差」がある。国民は決してバカではない。

　「燃料棒があたりに散らばっている」とも言われる。戦車や遠隔操縦の土木機械で、瓦礫を撤去するのは、そのためだとも言われる。それが、「デマなのか、真実なのか」判断する材料がない。だから、次のような話が出てくる。　

　ようするに「プールへの放水」とされてきた作業は実は「爆発で飛び散った放射能を洗い流して海に流す作業」だったということ。これが真相だったわけだ。　

　放水地点付近(消防車の周辺)に水を撒いたら付近線量がほぼゼロになったという報道もあったから、実質的にそうなんだと思う。　

　これで高濃度汚染水の正体がわかったね。少なくとも使用済み核燃料棒が爆発で粉々に飛散したことがわかったわけだ。　

　庶民は、こんなことに関心を持たずに、東電と政府に任せておけば良い、との考えなのだろうか。その結果が、「今」であるのに……

　それにしても、奇妙なほど、今回の「放射能事故」には、国民が「冷静 (無関心) 」なのには、驚きを禁じえない。私のような気持ちを、アニオタ保守本流（古谷経衡）さんが、上手い言葉で述べているので紹介しておこう。

　「科学上特に問題はない」という米国農水省の言い分を徹底的に無視し、牛肉の輸入を全面拒否するという、「食に関してだけは異常に居丈高になる日本人」が、300ベクレルという基準値を明白に超えた食物を、感情論で大丈夫大丈夫というのはあまりにもアンバランスではないか。

　よく「風評被害」というが、私は批判を恐れずに言うと、「風評被害」というのは完全な潔白であるにもかかわらず流布される言いがかりのことを指すのであり、基準値を超えるか、或いは基準内高値の放射線量を検出する食物の忌避を、「風評被害」とは言わないのではないか。

　それは正当な拒否と恐怖なのではないか。「風評被害」とは狂牛病騒動のときに日本人と政府が見せた、「病的なほどの肉品質への執着」こそがアメリカ畜産家に対する「風評被害」ではないのだろうか。

　そもそも、日本人は例え福島の一部でさえ、日本国の貴重な国土が放射線に没すことに対し、殆ど何らの恐怖も持たないように感じる。

　それは放射線が目に見えないからだとか、せいぜい数ミリシーベルトの被曝では急性症状が起こらないからなのか分からないが、日本国の中に、日本国土でありながら日本人が立ち入ることのできない土地が形成されようとしている危機について、奇妙な楽観と危機意識の欠如が同居しているように思えてならない。

　このこの原発事故で、東京を逃げ出した人に対する批判があるが、私はあえて良としたい。
　ではもし、中国や朝鮮でおなじ原発事故が起きたとしたら、我々はそのままソウルや北京や上海に留まるだろうか。

　答えは「否」であろう。真っ先に出国し、日本に飛び帰る。なぜなら中国政府や韓国政府の「公式発表」など信じるに足りないからである。中国中央電視台に北京大学の高名な学者が登場し、「原発の放射線は問題ない」といったところで何の気休めになろうか。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(引用終り)