12知事選の平均投票率は前回(岩手を含む13知事選)の54・85%より2・08ポイント低い52・77%となり、過去最低だった03年の52・63%に次いで過去2番目の低さとなった。道府県議選は過去最低の48・15%を記録し、東日本大震災を受けての選挙戦の自粛ムードが影を落とした。
知事選は東京で民主、自民両党の対決に前宮崎県知事の東国原英夫氏ら知名度の高い候補が絡み、投票率が上昇。前回より3・45ポイント高い57・80%を記録した。他の民主、自民の対決型では、新人同士の激戦となった三重で前回より1・34ポイント高い55・69%、現職が圧勝した北海道では前回より4・67ポイント低い59・46%と対照的な結果となった。
与野党相乗り型となった神奈川など6県知事選は前回比マイナス1・78~7・52ポイントと前回を下回った。民主党が候補者を擁立できなかったことが低調ムードに拍車をかけた形だ。
政令市長選では河村たかし名古屋市長が率いる首長政党「減税日本」が公認候補を擁立し、既存政党と対決した静岡で52・58%と前回の50・76%を上回ったほか、橋下徹大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」が候補者を擁立した同府議選で46・46%(前回44・90%)、大阪市議選で49・27%(前回46・42%)と上昇。首長政党の参入が選挙戦を盛り上げたことをうかがわせた。【朝日弘行】
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◆投票率
今回 07年
北海道 59.46 64.13
東京 57.80 54.35
神奈川 45.24 47.04
福井 58.05 59.83
三重 55.69 54.35
奈良 52.21 51.47
鳥取 59.11 61.46
島根 52.70 65.86
徳島 50.55 56.51
福岡 41.52 49.04
佐賀 59.41 63.34
大分 56.44 65.79
平均 52.77 54.85
札幌 58.54 62.22
相模原 50.60 --
静岡 52.58 50.76
広島 49.08 53.75
北海道 58.87 64.45
青森 51.68 57.08
秋田 61.18 67.87
山形 57.56 65.22
栃木 46.27 50.00
群馬 49.08 55.51
埼玉 39.54 43.69
千葉 40.04 44.43
神奈川 45.69 47.49
新潟 52.88 61.12
富山 57.54 57.47
石川 56.72 57.95
福井 60.36 64.42
山梨 55.79 62.81
長野 54.19 57.26
岐阜 45.70 52.47
静岡 51.50 55.97
愛知 42.01 43.10
三重 57.10 56.54
滋賀 49.69 53.05
京都 44.48 46.11
大阪 46.46 44.90
兵庫 41.43 45.67
奈良 53.49 53.17
和歌山 52.74 53.93
鳥取 60.55 62.03
島根 68.97 68.66
岡山 50.18 50.71
広島 47.50 53.87
山口 51.70 58.13
徳島 52.94 59.63
香川 50.04 54.12
愛媛 49.65 50.04
高知 52.65 54.98
福岡 43.12 49.91
佐賀 60.20 66.55
長崎 57.85 60.12
熊本 52.42 61.92
大分 58.41 66.08
宮崎 49.02 55.38
鹿児島 53.23 57.18
平均 48.15 52.25
札幌 58.32 62.05
さいたま 43.60 47.44
千葉 43.34 48.37
横浜 46.73 48.20
川崎 46.11 48.52
相模原 50.59 --
新潟 45.71 56.36
浜松 55.30 66.98
京都 42.90 44.49
大阪 49.27 46.42
堺 49.42 49.48
神戸 42.04 44.98
岡山 48.14 --
広島 49.04 53.72
福岡 42.96 49.94
平均 47.59 49.17
(注)単位・%、小数点以下第3位を四捨五入。千葉県議選浦安市選挙区は投票事務が行われず、県選管発表に含まれなかった。07年の平均は、延期された岩手県知事選と岩手、宮城、福島の各県議選、仙台市議選と、今回統一選から外れた名古屋市議選を含むが、政令市移行前の相模原、岡山の両市議選は除いた
毎日新聞 2011年4月11日 東京朝刊