東日本大震災に対応した米軍の救援活動「トモダチ作戦」で、全任務を終えた在沖米海兵隊の第31海兵遠征部隊は、12日にうるま市のホワイトビーチに入った強襲揚陸艦「エセックス」乗艦の1800人を最後に全員沖縄に帰任。その様子が報道陣に公開された。
同部隊(2200人)は3月中旬の国際的な救難演習参加などのためインドネシアや韓国に分散展開していたが、震災発生の3月11日夕に日本へ転進。宮城県の離島・大島での電源復旧・給水活動を中心に、被災地の6都市と自衛艦1隻に計約75トンの救援物資を搬送するなどした。大島救援に従事したベン・ミッデンドーフ大尉(32)は「アフガンなどにも行ったが、(被災地の子どもから感謝されたのは)今までにない最高の思い出」と話していた。
ただ、遠方からの移動に加え日本側の具体的な活動要請も遅く、秋田沖への到着は19日。その後三陸沖に回って大島で活動するのは27日からで「実力を十分には生かせなかったのでは」(日米関係筋)との指摘も。
また計1万8千人いる在沖海兵隊で19日までに沖縄から被災地に派遣できたのは600人足らずで、展開・即応能力とされるものの大部分は2200人の同部隊が担っている実態も浮き彫りになった。