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デマ・パニックの原因は「書かれてない」こと

Parsleyの「添え物は添え物らしく」

ふじい りょう(Parsley)

 生活と原発 07 汚染された瓦礫の処理 
これからは、「散らばった放射性物質をできるだけ、福島原発の近くに集める」ことをしなければなりません.従って、福島のゴミなどは早く原発の近くに放射線物質を回収できるフィルターのついた焼却炉を作って、そこでドンドン放射性物質を回収する必要があります。

 そうしないと放射性物質が徐々に日本全体に拡がります.その第一歩を川崎がすることになり、同情は良いことですが、決して放射性物質を「拡がらせる」ことになってはいけません。
 武田先生のご見識は尊重するけれど、ある意味福島をトリアージの対象にして日本を守れ、と読めなくもない危ない主張をされているな、と個人的には感じていた。まして、該当の記事には、数的な裏づけが一つも記載がない。これが、不安を増幅する結果にもなってくる。

 また、川崎市のソースでは「廃棄物を受け入れる」とあるが「焼却処理をする」という記載はないにもかかわらず、武田先生の中では普通の粗大ゴミの処分と同じようにすることが前提で書かれている。念のために書くけれど、川崎の浮島処理センターでは、埋立事業所もある。(参照
 
 ここは私は門外漢なので専門家の知見が知りたいところではあるが、通常より原子力発電所で出た使用済みペーパータオル・作業着・手袋などは施設内で焼却処分をしている。浮島処理センターの焼却処理施設の排出ガスは煤塵0.02g/m3という優秀な数値を示している。通常時に原発内で処分しているレベルのものを焼却するとどのような値になるのかシミュレーションをしているのか、または試算があるのだろうか。

 というのも、ここで引用したテキストの全てに、「何ベクレル以上付着して何シーベルト以上被曝するものは危険」といった数値的な裏づけに基づいた記述が一切ないこと。その「書かれていない」ことが憶測を呼んでいる結果となっている、ということだ。

 例えば、市の発表でも、「福島県内(福島第一原発半径30km圏内を除く)」といった明確な記載がされていたり、妊婦が被曝すると胎児に健康障害を引き起こす可能性のある「100ミリシーベルト以上の被曝をした可能性のある物資は除外する」といった明確な数値が記載されているだけで、混乱の拡大は防げるはずだ。

 しかし、ただでさえ、政府・東京電力・原子力安全保安院の発表が二転三転して不安になっているところに、福島県内のものを「外」に出す、といったことにこれほどの反作用が起きているところを目の当たりにすると、情報の正確さもさることながら、過不足ない「量」のものを提供しないと、いらぬ誤解が起きる元になるな、と痛感させられた。

 また、普段は「マスゴミ」と嘲っているネットユーザーでも、当事者性のあるネガティブな情報だと信じてしまう、ということや、公官庁の情報を当たるユーザーはごく一部であること、そして、誰も「信じたい情報」の提供先には困らない、ということを、今回の事例は浮き彫りにしているように思えた。

 とにかく、川崎市民と近隣自治体の皆様は冷静に。

 川崎市は、一刻も早く、方針の全貌の決定を。

 そして、国と東電は、頼むから福島第一原発の放射線数値を分秒単位でリアルタイムで見れるようにして下さい。
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