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東日本大震災:福島第1原発事故 双葉町民2000人が埼玉へ 役場も避難

 東京電力福島第1原子力発電所が立地する福島県双葉町は、町役場機能を含め、町民約2000人でさいたま市中央区の「さいたまスーパーアリーナ」に避難することを決めた。町全域が原発事故による避難指示圏に含まれているための措置で、東日本大震災で自治体ぐるみの県外避難を決めたのは初めて。

 同町は人口6884人(2月1日現在)で、地震・津波での死者・行方不明者数は18日時点で、少なくとも15人。原発1号機の水素爆発などを受け、12日から北西へ約40キロ離れた川俣町の避難所に行政機能を移転させ、井戸川克隆町長(64)も泊まり込みで避難先手配などを続けてきた。

 親族や知人を頼り、個々に避難した町民も多い。このうち川俣町の避難所で暮らす町民から、より安全な地域に移りたいとの声が上がり、県外への全町避難を決断した。

 井戸川町長は「原発事故でいつ帰れるか分からなくなった。1カ所に町民を集めた方が行政の支援がしやすい」と話した。個々に避難している町民への呼び掛けも検討、早ければ19日にも移転を開始する。【蓬田正志】

毎日新聞 2011年3月19日 東京朝刊

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