福島第1原発に近い福島県浪江町で高い放射線量が検出されたことについて、放射線障害に詳しい前川和彦・東京大名誉教授(救急医学)は「観測された放射線量は(一般の場所としては)異常に高い数値と言える。今は危険な放射線が出続けているわけではなく、放射性物質を含んだ空気が流れている状況なので、屋内にいれば被ばくはある程度防げる。この数値では、屋外に出て退避すること自体にリスクがある。風向きによって放射線量は大きく変わるので、(住民が対応を決めやすいよう)計測値をすぐに公表することが必要だ」と指摘する。【西川拓】
毎日新聞 2011年3月16日 東京夕刊