東日本大震災で被災したJ1鹿島は15日、前日に3月中のJリーグ公式戦が中止されたことを受け、トップチームの活動を当面休止することを決めた。茨城県鹿嶋市付近の断水や食料不足が理由だが、井畑滋社長は「状況は日々悪い方向に進んでいる。選手、特に外国人が、原発の問題に敏感になっている」と、東京電力福島第1原発事故による放射性物質漏れへの懸念も口にした。今回の震災では、被災地のクラブの多くが、すでに活動を停止している。15日には名古屋、浦和も21日まで練習を中止することを決めた。
一方、大相撲界でも、茨城県内にある相撲部屋が九州や大阪へ避難する動きを見せたが、日本相撲協会は部屋にとどまるよう指示し、冷静な対応を求めた。
避難を求めたのは茨城県つくばみらい市の立浪部屋と同県竜ケ崎市の式秀部屋。
協会は八百長問題を受け、自粛の意味から各部屋に東京に滞在するよう通達している。二所ノ関広報部長(元関脇・金剛)は一部の部屋に原発事故への不安が浮上している現状を認め、「実際の状況が分からないし、東電の発表の仕方の問題もある」と話した。そのうえで「(避難を)一つの部屋に認めると、同じ動きが出かねない」と説明した。【安間徹、大矢伸一】
毎日新聞 2011年3月16日 東京朝刊