福島第1原発の爆発事故で、山形県教委は15日、「放射性物質を含む風が来る可能性があり危険」という研究者からの連絡を信じ、県内の全公立小中高校431校と公立幼稚園20園に「児童生徒を早く下校させるように」と教育事務所などを通じ指示した。高橋節副知事は「不適切だった」と陳謝した。
県によると、15日正午過ぎ、「午後3時ごろ風向きが変わり、福島方面から放射性物質を含む風が来る可能性がある」と研究者から連絡があった。県教委は県災害対策本部などに相談せず児童生徒の下校を指示させた。研究者の名前や県教委の誰に連絡があったのかなどは明らかにしていない。相馬周一郎県教育長は「父母たちの不安をかき立ててしまった」と陳謝した。【和田明美】
毎日新聞 2011年3月16日 東京朝刊