アメリカ国務省は、北朝鮮でアメリカ人男性が拘束され、北朝鮮に対して人道的見地から解放を求めていることを明らかにしました。
アメリカ国務省のトナー副報道官代行は12日、記者会見し、「北朝鮮でアメリカ人男性が拘束されている」と述べました。男性の名前や拘束に至った経緯は明らかにしていませんが、北朝鮮と国交のないアメリカ政府に代わって、ピョンヤンにあるスウェーデン大使館の担当者が最近、この男性と面会したということです。トナー副報道官代行は、男性が北朝鮮の法律に違反したのかどうかも分かっておらず、確認を進めているとしたうえで、「北朝鮮には人道的な見地から解放を求める」と述べて、北朝鮮に対し解放を呼びかけました。北朝鮮では、おととし3月、アメリカ人の記者2人が国境付近で北朝鮮の兵士に拘束され、その後クリントン元大統領が訪朝して解放されたほか、去年1月にも別のアメリカ人男性が不法入国したとして北朝鮮に拘束され、カーター元大統領が訪朝して解放されています。カーター元大統領は26日にも訪朝するとみられていますが、国務省はこれまでのところ一個人の訪問だとしており、男性の解放へ向けた交渉が行われるのかどうかは分かっていません。