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新・神奈川県知事 黒岩祐治氏に聞く「今、なぜ統合医療が求められているのか」(2)

2011年4月12日 07:00

 10日、投開票が行なわれた神奈川県知事選挙で、国際医療福祉大学大学院教授の黒岩祐治氏(56)が、170万を超える票を獲得し、初当選した。黒岩氏に対し、選挙前に行なったインタビューを掲載する。

<父の看病で知った「統合医療」>

 その時に出会ったのが「統合医療」という考え方です。ただ、統合医療というのはあまりにもいろんな治療法があって、理念としては共感できるんですが、実際に足を踏み入れてみたら戸惑いを感じて、どの物差しで判断すればよいのか、判断基準がまったくわからなかったのです。そして、確かな形で西洋医学の限界を補っていけるものはないのかな、と思っている時にたまたま出会ったのが漢方だったんです。

黒岩 祐治 氏 西洋医学の限界を感じ始めた背景には、私自身の体験もあります。私の父が2005年に肝臓がんになりました。3cm程のがんでした。80歳を超えていましたから、手術ができない状態でした。今では肝臓がんの3大治療法に数えられているTAE(肝動脈塞栓療法)という治療法をやりました。身体にダメージの少ない治療法だったので、父はとても元気になって帰ってきました。その姿を見て私はてっきりがんが治ったと思っていたんですが、3カ月後に検査してみたら、3cmの腫瘍が6cmに広がっていました。そこで医師は抗がん剤の投与量を増やしたんです。すると父は七転八倒の苦しさから一切物を食べないようになってしまい、一気に痩せ細っていきました。そして、医師からは余命2か月の宣告を受けたのです。父も家族も絶望的な状況に叩き落された時に、たまたま医療シンポジウムに参加することになりました。その時のシンポジウムは、「末期がん患者に対して西洋医学は有効か?」というテーマだったのです。まさに父にピッタリのテーマだったのです。

 そこでは、QOLの視点から漢方の治療法が紹介されていました。漢方医療は、気・血・水のバランスをとることが大事であるということを知りましたし、医食同源の考え方からバランスを整える手段として「食」が重要であるということを学びました。

 漢方の哲学は未病を治す、つまり病気の一歩手前の状態を改善することです。西洋医学は病気を治す、漢方は未病を治す、その方法論として医食同源の「食」が強調されるのです。これは人間の全体の力を高めていくという考え方です。もちろん、それだけで良いと言うのではなく、西洋医学と漢方の考え方を融合させ、QOLを好転させることに力点が置かれているのです。

(つづく)

【吉村 敏】

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<プロフィール>
黒岩 祐治黒岩 祐治(くろいわ・ゆうじ)
ジャーナリスト、国際医療福祉大学大学院教授、早稲田大学大学院公共経営研究科講師。
1954年生まれ。兵庫県出身。1980年、早稲田大学政経学部卒業後、フジテレビジョン入社。
報道記者、番組ディレクターを経て「FNNスーパータイム」「報道2001」「新報道2001」のキャスターに。2年間のワシントン駐在を経験。自ら企画・取材・編集を手掛けた救急医療キャンペーンが救急救命士誕生に結び付き、放送文化基金賞、民間放送連盟賞を受賞。92年から放送の「感動の看護師最前線」シリーズのプロデュースキャスター、ミュージカル「葉っぱのフレディ」のプロデューサーを努める。著書に、「日本を再生するマグネット国家論」(新潮社)、「恩師の条件」(リヨン社)、「末期ガンなのにステーキを食べ、苦しまずに逝った父」(講談社)など。

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