「日本ハム3‐12西武」(12日、札幌ド)
打球の行方を見届けると、顔をしかめ、笑った。七回2死一、三塁。日本ハム・ダルビッシュの投じた116球目。外角低めの148キロ直球は、右翼席へと消えた。7被安打でプロワーストの7失点。それでも試合後は口をふさがず、結果を受け止めた。
一回にこの日最速154キロを記録。「調子は良かったし、いい球は投げられた」という。二回までは完全投球。だが、これがアダとなった。打者が振り遅れていたため、内角を使わず直球の多い組み立てに偏った。剛球といえど、相手もプロ。そこを狙い打たれた。
5年連続の開幕投手だが、3年連続の黒星。震災から1カ月たち、迎えた節目の登板を「幸せに思えますけど、開幕はいい結果出せてないんで。こんだけ大きい年俸(推定5億円)をもらっているのに何してんだと思う」と反省した。
鶴岡が故障した影響もあり、開幕戦では初めてバッテリーを組んだ大野にもわびた。サインミスが失点につながる場面もあったが「(降板後)どこが悪かったと話し合った中で、(大野から)“ツルさん(鶴岡のリード)とどこが違う?”と聞かれた。そう聞かれたこと自体が情けなかった。あいつは最高の仕事をした」と自らを責めた。
それでも、前を向く。生死の境界線にある震災の苦しみに比べれば小さなこと。「悩んでもバカバカしい。あの試合が転機だったと思えるようにしたい」。復興に向かう被災地と同じように、再び強く立ち上がる。
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