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<大阪>元特捜検事の証拠改ざん事件で実刑判決 |
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(4/13 00:32) |
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刑事裁判史上例を見ない犯罪」。エースとも呼ばれた元エリート検事に、厳しい判断が下されました。大阪地検特捜部による、押収資料改ざん事件で、証拠隠滅罪に問われた元主任検事に対し、大阪地裁は懲役1年6ヵ月の実刑判決を言い渡しました。
大阪地検特捜部でエースと呼ばれた男。判決を迎えた12日、法廷で口を開くことはありませんでした。前田恒彦被告は、無罪が確定した村木厚子さんの事件の捜査で、証拠として押収したフロッピーディスクのデータを、検察の見立てにあうよう改ざんしたとして、去年、逮捕・起訴されました。その後、前田被告の犯行を隠そうとしたとして、元部長と元副部長も逮捕されるなど、検察の信頼は地に落ちました。前田被告の裁判で検察は、証拠隠滅罪の法定刑ではもっとも重い懲役2年を求刑。一方の前田被告は全面的に罪を認め執行猶予を求めましたが、被告人を懲役1年6ヵ月に処するというものでした。大阪地裁は、「検察官が証拠を有利な内容に改変するという、刑事裁判史上例を見ない犯罪」「常軌を逸した行為」と厳しく断罪しました。さらに、「特別な解析プログラムでなければ、改変の有無がわからないほど巧妙で非常に悪質」として、実刑判決を言い渡しました。裁判は2回の審理だけで判決となりました。詳しい動機などは明らかにならず検察側、弁護側、そして裁判所までもが深く追及するのを避けたという印象すら受けました。前田被告の犯行の動機について裁判所は、「上司から叱責され信頼を失うことを恐れた」と指摘しましたが、具体的に上司がどう関与したのか一切ふれませんでした。さらに捜査の見立てにあうようストーリーを組み立て供述調書を作成する「特捜捜査」の在り方についても検察側、弁護側ともに被告人質問などで前田被告を深く追及することはありませんでした。今後、事件の全容解明の場は、前田被告の上司だった元特捜部長ら2人の公判に移ります。不正を生んだ検察組織の体質などについて、法廷でどこまで真実を明らかにできるのか、司法の真価が問われます。
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