放射能の害から身を守る方法 岡部賢二

甲状腺がんや白血病などのような放射線の被ばくによって引き起こされる病気が増えてきていますが、どのような対策によってその害から身を守ることができるのでしょうか。

免疫力とは血液の循環力

放射線によってもたらされるのは免疫力の低下です。では、免疫力の低下とは一体何でしょう。それは血液循環力の低下と捉えるとわかりやすいかもしれません。実は、血液の流れが悪くなると体温が下がり、血液がくっつきあってドロドロ血液の状態になってしまうのです。そうなると血液中の酵素やホルモン、免疫物質などが体の隅々まで行き渡らなくなり、その結果、痛みやコリ、炎症、感染症などの病的な状態がもたらされるのです。
この血液の循環力の低下に空気中のイオンが大きく関係しているのです。血液を構成する赤血球が健康な状態の時には、赤血球の膜はマイナスに帯電しています。これを赤血球の膜電位といいます。赤血球にマイナス水素電子(マイナスイオン)が多く蓄えられている状態と捉えてもよいでしょう。赤血球同士がマイナスに帯電している場合には、磁石のN極、S極同士がくっつかないように、マイナスの赤血球同士も同種反発で、お互いにくっつき合うことがありません。この状態をサラサラ血液の状態と見ることができます。

プラスイオンでドロドロ血液に

ところが、プラスイオンが体内に侵入すると、過剰な活性酸素が発生します。この活性酸素は非常に不安定な状態にあるため、マイナス水素電子を奪って安定しようとするため、なりふりかまわず体内からマイナス水素電子を奪っていきます。そうすると赤血球の一部がマイナス水素電子を失ってプラスに帯電します。そうすると今度はプラスとマイナスに帯電した赤血球同士がお互いにくっつきあって団子状に固まってしまうのです。この状態の血液を電子顕微鏡で見ると、串に刺したような状態の赤血球がたくさん流れているのがわかります。これをドロドロ血液の状態と見ることができます。このような状態では、末梢の毛細血管に血液が入ることができず、酸素や栄養の供給ができなくなり、老廃物も滞って、ヘドロがたまったドブ川状態の血液になってしまうのです。そうして血液の循環が悪くなることで免疫力の低下した状態が作られてしまいます。

赤血球の電気バランス