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保安院が今さら発表、深刻度は「レベル7」…福島第1原発事故

 東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で、経済産業省原子力安全・保安院は12日、事故の深刻度を国際評価尺度(INES)の暫定評価で最悪の「レベル7」とすると発表した。史上最悪の事故とされる旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)と同レベル。事故の様相は異なるが、これまでに放出された放射性物質の推定量に基づき、判断された。東電の担当者は「総放出量はチェルノブイリの1割程度だが、(今後は)超えるかもしれない」との懸念も示した。

 福島が史上2例目の「レベル7」となってしまった。これまでに福島の事故で外部に放出された放射性物質の量は、核種をヨウ素に換算して、保安院は37万テラベクレル、原子力安全委員会は63万テラベクレルと推定。1テラベクレルは1兆ベクレル。1万テラベクレルは1京ベクレルとなる。INESの基準では、レベル7は、数万テラベクレルとされており、福島はそれを大きく上回っている。

 レベルは、史上最悪とされるチェルノブイリに並んだ。だが、保安院の西山英彦官房審議官は「チェルノブイリとは相当異なる」と強調した。

 説明では、チェルノブイリの総放出量520万テラベクレルに対し、福島は「その1割程度」。また、前者が原子炉が爆発し、広範囲に放射性物質が拡散したのに対し、福島は「原子炉圧力容器や格納容器は、多少の漏れがあるが、原形をとどめて働いている」とした。また、前者は「急性の大量被ばくで29人が亡くなった」(31人などの説もある)としたが、福島はそうした例が「発生していない」と、チェルノブイリ以下であることを強調した。

 ただ、国内で前例のない大量の放射性物質放出は続いている。相当部分は3月15日に起きた2号機の圧力抑制プール付近の爆発に伴い放出されたものとはいえ、収束の見通しが立っていない。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は会見で「言い過ぎかもしれないが、放出量が(チェルノブイリに)匹敵する、もしくは超えるかもしれないという懸念を持っている」と、不穏な見通しを明かした。

 レベル引き上げにより、避難行動等に変更はないという。保安院は当初「レベル4」と“過小評価”し、その後「レベル5」に改め、今回、さらに一気に2段階、引き上げた。事故後1か月のこの時期に引き上げた理由は「データの蓄積」のタイミングだという。だが、最初から適切な評価があれば、それに基づく事故対応などができた可能性はある。放出された放射性物質の健康や環境への影響が懸念されるとともに、国の事故評価に対しても、批判の声が上がることになりそうだ。

(2011年4月13日06時02分  スポーツ報知)

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