水道水問題で国に統一指針要望 「国民に不安と混乱」水道水から乳児の摂取基準値を超える放射性物質が検出された問題で、東京都は26日、飲料水の摂取制限に関する統一指針がないことで「国民の間に無用な不安と混乱を生じさせている」として、早急に定めるよう国に要望した。栃木県も同日、同様の要望を出した。 国は水道水の放射性物質が基準値を超えた場合は「原則飲用を控えること」とする一方、「代替の飲料水がない場合は飲用しても差し支えない」との方針を示している。 都は「摂取制限と解除の判断が自治体に委ねられているのが現実」と指摘。国の方針が国民に不安を与え自治体によって対応が異なる原因となっているとして、統一指針を定め、国の責任で広報するよう求めている。 都は23日、葛飾区の金町浄水場の水から乳児の摂取基準を超える放射性ヨウ素を検出したことから、乳児への摂取制限を呼び掛けた。24日には基準を下回り制限を解除したが、区独自でペットボトルの水を配布する動きも出た。 茨城県でも、一時基準値を超えた7市村のうち3市が、下回った後も摂取制限を呼び掛けており、自治体によって対応が割れている。県の担当者は「市町村が相当悩んでおり、国が判断基準をつくってほしい」と話している。 【共同通信】
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