2009/8/1
「パリを見渡すガーゴィル」
いかなる物体も神ではない。表象から表象へ,やがて沈黙に行きつくほかはないのだ。それが叡智の偉大なる掟である。やがて偽りの神々は消え本当の神は現れるだろう。それが神の認識でありそこに嘘はない。
ヒエロニムス・ボスの『七つの大罪と四終』(Table of the Mortal Sins / The Seven Deadly Sins and the Four Last Things)。1485年
七つの大罪とは
本で手狭になったのでもっと大きな家に引越しをすることになった。その家の写真や共時性ともいえる必然性に関しては後日に譲るとして今後の方針としてはダンテ,ミルトン,ブレイク,ゲーテのファウスト,シュタイナーなどを再読し完全に理解するよう努力することにした。キリスト教に関しては一応Vernal Equinox Precession(春分点歳差)と位置づけたがまだ終わりではない。デヴィル,サタンという悪魔研究が残っている。これらを理解しないとダンテの神曲まで入ることは出来ない。1988年最初のフランス系の会社を辞める寸前英国へ出張した時本屋で見かけた「Dictionary of Demons」というFred Gettingsという人が書いた本を興味本位で買ってそのままにしておいたところ大瀧啓裕氏の完全翻訳で「悪魔の事典」として出版され,当然英語より日本語の方が読みやすい。以下はその「悪魔の事典」からのピックアップと要約・解説です。連載になります。原著には長いタイトルがついていた。「A Guide to Demons and Demonologists in Occult Lore」
P.Dウスペンスキーは著書「奇跡を求めて」(1931年)において、「魂の複雑さ」を表すものとしてノートルダム寺院のガーゴィルにふれている。「ガーゴィル」をはじめとするノートルダムの彫像には極めて不思議な特性がある。これら彫像のそばで描かれたり撮影されたりするものは誰もいない。これらの彫像のそばに近づくものは,死んでしまったように,表情もうつろで石像のように見える。写真はノートルダムのガーゴィルのなかでおそらくもっとも有名な,パリを見渡すガーゴィルである。(102ページ)
荻須画伯の描いたパリ「AU BON VIVANT」
ヨーロッパにおけるもっとも印象的な中世のガーゴィルは,明らかにパリのノートルダム寺院の塔にあるガーゴィルであって,その大半は13世紀末の様式による。ガーゴィルの一つは錬金術師の像であり,これらガーゴィルが人間の内なる性質を表しているのだという。こうしたオカルティストたちは,キリスト教教義の目的が,人間におけるデーモンの要素をあがなう(変成)ことだとしている。この仮説の観点では,デーモンの形態は人間の諸要素を表し,人間はこうした要素を贖(あがな)われ,天使の堕天を逆転するようなやりかたでもって,天にひきあげられるのである。
セーヌ河のバトー・ムーシュよりノートルダムを眺む
ノートルダムよりセーヌを眺む。
ピサのカンボ・サントにある14世紀の巨大なフレスコ画から採ったこのデヴィルの頭部は,地獄の中心にいるデヴィルの古典的な肖像であり,角と獣じみた顔や口を備え,体中に目の痕跡が多数あり(あるいは腫れ物であろうか)。おそらく中世でもっとも衝撃的な肖像であり,13世紀末に『神曲』を執筆したダンテにも影響を及ぼした。フィレンツェの礼拝堂の天井にある地獄のモザイク画に影響を受けているのだろう。
地獄の炎のなかで,亡者の魂を苦しめるデーモンどもに取り巻かれるルシファー。これはフィレンツェの洗礼者ヨハネの洗礼堂の八角形のドームにある13世紀のモザイク画で,おそらく中世のルシファー像のなかでもっとも愕くべきものである。
ルシファー研究室参照
ルシファーを崇拝する悪魔主義者(フリーメーソンやイルミナティ)たちは代々ルシファーに対して忠誠を誓う。
ルシファーと晩餐を共にするロスチャイルド家。ロスチャイルド家に30年奉公した召使が描いた絵。元ロスチャイルド家の「Mothers of Darkness・暗黒の母でイルミナティ11位階」であったCisco Wheeler女史にこれを見せるとウインクをした。それはイルミナティの悪魔の論理は「狂気の論理以外なんら論理的な基盤をもっていない」ということであった。
左がCiscoさんで右が元召使のShelly。二人とも今はクリスチャンである。2008年1月ポートランド空港近くのデニーズ前で。
これはスイスから帰国した方からもらったもので教会にある女性の首を絞めるガーゴィル。
ガーゴイル(英語:gargoyle)とは怪物をかたどった彫刻、またはその怪物である。ほとんどが背中に翼をもったグロテスクな姿である。本来の意味である彫刻としてのガーゴイルは主として西洋建築の屋根に設置され、雨樋から流れてくる水の排出口としての機能を持つ。
イタリア語ではdoccione、ドイツ語ではAusguss、Wasserspeierとも呼ばれる。
ガーゴイルの語源は、口やのどを意味するフランス語のgargouilleに由来する。なおgargouilleは、ラテン語で水が流れるときのゴボゴボというような音を表すgarから派生した言葉である。 またうがいをあらわす英語のgarglingともされる
上述のように怪物の姿をしたガーゴイルの多くは中世以降の彫刻である。ガーゴイルという言葉自体は、あらゆる時代において「屋根から水を流しだす」という意味で使われていた。例えばエジプトでは寺院の平らな屋根の上にガーゴイルがあり、その吐き出す水で聖杯などを洗っていた。また、ギリシャの神殿では屋根の突出部についた大理石でできたライオンの口やテラコッタ(赤土の素焼き)でできた貝殻から水が流れ出るようになっていた。さらにポンペイで発見された数多くのテラコッタ(赤土の素焼き)のガーゴイルは、さまざまな動物をかたどったものだった。
小説などではその不気味な姿から「石像であるガーゴイルが意志を持って動き出し人間を襲う」といった風に描かれることが多く、怪物以外にも鳥やライオンなどといったものも登場している。
現代ではテリー・プラチェットの書いた「ディスクワールド」シリーズなどのファンタジー小説やディズニーのアニメ、ファンタジー世界を舞台とする多数のコンピュータRPG・テーブルトークRPGなどにも登場している。ことゲーム上で「敵」として描かれる場合には、「侵入者を防ぐためだけに存在し、老化もせず食事も摂らない」や「石でできている肌を持つため打撃や斬撃などの攻撃も通用しないか、かなり効果が制限される」などのイメージもファンタジーRPG作品を中心に定着している。
以下に、特徴的な幾つかの例を示す。
ノートルダムの鐘
主人公カジモドの唯一の親友として3体のガーゴイルが登場。カジモドの外見的醜さを際立たせると共に、彼の外見の醜さとは裏腹の内面的な美しさを引き立たせた。<Wikiより>
英文のWikiの方がより多くのガーゴィルを見ることが出来る

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