原発バトル・・・
それは優れた原発運転員が互いの技を競い合い、自らのプラント操作の速さを競う闇のイベントである。
その閉ざされた世界に、○京電力福島第一最速(注1)と呼ばれた男がいた・・・
●福島第一原発2号機中央操作室(以下1F2中操)
タクミ「今日も一日何のトラブルも無く終わってくれるといいなぁ。」
イツキ「まったくだなぁ。」
ポォーーーーーーーッ(注:保安電話呼出音)
ガチャッ
タクミ「はい、福島第一2号中央操作室です。」
啓介 「・・・・ふふふ、おまえが福島第一最速の藤原拓海か。」
タクミ「誰だ!」
啓介 「俺は新潟、柏崎刈羽原発の最速、高橋啓介だ。なーに、たまたま勤務直が
同じだったんで挨拶でもと思ってな。」
タクミ「・・・KK(注2)最速?」
啓介 「ふふふ、まぁ、旧式のプラントしか知らん貴様にはわかるまいが、俺が運転する
KK7号機はな、デカいぜ! パワーも貴様のプラントの約2倍。
ま、同じ最速でも勝負にはならんだろうが。」
タクミ「KK7・・・ABWR(注3)のオペレーターか!」
啓介 「まぁ、そんなわけだ。いまどき784MW(注4)クラスで最速ってんで、
あんまりいきがるんじゃねぇぜ。そんだけだ。」
タクミ「・・・まてよ。」
啓介 「あん?」
タクミ「てめぇ、784MWユニットを甘く見てんじゃねーぞ」
啓介 「はん。でけーこと言っても所詮貴様のプラントはBWR4型(注5)の旧式、
炉心熱出力も小さい。
俺のABWR型最新炉心と比べれば、いわばAE86とGT−Rみたいなもんだぜ。
俺のリアクターのRIP(注6)とFMCRD(注7)の前に、貴様の
旧式PLR(注8)流量制御系と、ノッチ駆動方式(注9)の旧式CRD(注10)
駆動のCR(注11)で太刀打ちできると思うのか?」
タクミ「ふん、自動化に毒されて手動操作もできねーような新型プラントしか知らねぇ
奴に負ける気はしねぇな。手動操作の真髄ってもんを見せてやってもいいんだぜ!」
啓介 「ふふ、乗ってきやがったな、そう来ると思ったぜ。勝負だ! 福島エリアと
新潟エリアの命運をかけてなぁ!!」
●柏崎刈羽原発7号機中央操作室(以下KK7中操)
ガチャ(注:給電指令(注12)ホットライン電話ON)
ピポポポピピ・・・・
『はい、こちら中央給電指令』
啓介 「中給(中央給電指令)、こちらKK7号機中操だが、これから1F2と
原発バトルを開始するぜ。よろしくな。」
『な、なんだと貴様、この電力ピークの真昼間にバトルする気か!?』
啓介 「おうよ、仕切りの方、よろしく頼むぜ。」
ガチャ(電話OFF)
●中央給電指令所
「KK7と1F2がバトルするらしいぞ、給電調整、気合入れろぉ!」
「オォー!!」
●KK7中操
啓介 「給電連絡は取った、じゃぁ、始めるぜ、フラッグは12時ジャストの給電指令だ。」
タクミ「わかった。始めよう。」
ガチャ(電話切)
●1F2中操
ビーッ!!(給電指令発令音)
「給電指令発令、DPI(注13)指示、出力68万kW!」
タクミ「いくぜ、手動制御の心意気を見せてやる!」
● KK7中操
「給電指令受信、DPC(注14)125万kW!」
啓介 「RIP制御自動追従モードセット!
ふん、俺のRIP自動制御に手動で追いつけるかな、藤原!」
●1F2中操
イツキ「おお、すげー、タクミの奴、高速操作ボタン(注15)からまったく指を
離さずに操作してるぜぇ!」
池谷 「普通じゃ出力変動が早すぎて対応できねー」
健二 「さすが、タクミ、福1最速の名は伊達じゃねーな」
池谷 「給電状況インジケーターを見ろ、KK7も速い。早い上になんてフラットな
出力変化なんだ、脈動がほとんどねぇぞ!!」
イツキ「さすがRIPのASD方式自動制御だぁ!」
健二 「やっぱダイレクト再循環は制御性がちがうのか!?」
「1F2、目標出力に到達!」
「KK7目標出力に到達!」
イツキ「すげー、ほとんど同時だぜ。」
池谷 「給電の判定はどうだ?」
ジリリリリーン(給電ホットライン)
ガチャ(電話ON)
『給電指令より連絡、ただいまの出力調整バトルは受電ポイントにて同時静定。以上。』
ガチャ(電話OFF)
健二 「おぉ! タクミのテクはRIP自動制御に匹敵してるってことか!」
池谷 「だが、さすがKKの自動制御、1F2のPLR手動高速制御と対等の性能を
もっているのか。」
イツキ「タクミじゃなければ絶対に太刀打ちできないよな!」
健二 「しかし、互角じゃぁ次の指令待ちか?」
池谷 「ああ、暫く持久戦になるんじゃないかな。」
ポォーーーーーーーッ(保安電話呼出音)
ガチャ(電話ON)
タクミ「はい、福島第一2号中操。」
啓介 「KK7の高橋だ。さすが福1最速と呼ばれるだけの事はあるようだな。
俺のRIP制御に手動制御で追従するとはたいしたもんだ。
だがな、本当の勝負はこれからだぜ。」
タクミ「なに!?」
啓介 「そうだ、次の指令はデカいぜ。PLRだけじゃ対応できねぇ、
間違いなく制御棒操作バトルになるだろう。」
タクミ「なんだって、そんな指令が・・・」
ジリリリリーン(給電ホットライン)
ガチャ(電話ON)
『給電指令より特例指示(注16)、まもなく系統負荷の大規模変動が予想される。
緊急制御指令発令の可能性あり、待機されたし。以上。』
ガチャ(電話OFF)
タクミ「緊急指令予告!?」
啓介 「ふ、来たな、藤原、次はさっきのようには行かないぜ、KK7に搭載された
FMCRD、ファインモーションコントロールロッドドライブ、
ファインモーションの名は伊達じゃねー事を教えてやるぜ。
さて、シングルロッドのノッチ制御しか出来ない1F2でどこまでついて
来れるかな。」
タクミ「く・・・確かにそっちは複数の制御棒を同時に微細調整が出来るFMCRD、
こっちのノーマルCRDじゃ普通に戦っても勝ち目はゼロだ。
だがな、ただ負けやしねぇ、いや勝って見せるぜ、手動操作の真髄ってモンを
次の制御棒バトルで見せてやるさ。」
啓介 「いい根性だ。その口、どこまで叩いていられるかな、ふふふ。
じゃーな、次の指令で決めてやるぜ。」
タクミ「ああ。」
ガチャ(電話OFF)
池谷 「どうするんだよタクミ、さすがにあっちはFMCRD搭載プラントなんだ、
こっちのノーマルCRDじゃ絶対に勝ち目はないぜ。」
イツキ「そうだよ、PLRの再循環流量調整なら高速操作も可能だけど、こっちの
制御棒はどうがんばっても1本ずつしか動かせないんだぞ、CR勝負になったら
どうしようもないよ。」
健二 「ああ、やっぱり俺達の1FじゃKKには敵わないのか・・・」
立花 「みんな、勝負の前から負けと決めてかかるな!
運転操作はやってみなけりゃわからない、未知の領域があるんだ。
たとえ制御棒勝負になっても、まだ負けると決まったわけじゃない。」
イツキ「でもよぉ、どうするんだ、タクミぃ。」
タクミ「俺は・・・俺の出来る操作をするだけだ。」
イツキ「タクミ・・・・・・」
タクミ「ページング(注17)拡声放送かけます!」
『1F2中央操作室より発令、只今給電指令より緊急指令発令の予告連絡が入りました。
各員は直ちに第二次緊急体制(注18)にシフトしてください。
繰り返します、只今給電指令より緊急指令発令の予告連絡が入りました。
各員は直ちに第二次緊急体制にシフトしてください。』
「マジか?」
「あの伝説の緊急指令が発令されるなんて・・・」
「よぉし、全員配置に就けぇぃ、マジで行くぞ!」
「おおー」
・
・
・
「リアクター2次体制完了、待機中!」
「タービン待機完了!」
「電源設備、配置完了、いつでもいけます!」
「よぉーし、いっちょやるかぁ!」
「おおー!」
・
・
・
タクミ「第二次緊急体制完了。いつでもいけるぜ。」
ビーッ!!(給電指令発令音)
「給電指令発令! 赤色だぁ!」
「DPI指示、出力30万kW! 出力急下降指令!!」
立花 「来たぞ!」
池谷 「緊急指令だ!」
イツキ「30万だって? そんな、やっぱりPLRだけじゃ対応できないじゃないかぁ!」
健二 「マジだぜ、マジもんの制御棒バトルだ!」
イツキ「タクミ!」
タクミ「了解、まかせておけ。PLR急速下降!」
「KK7、50万kW出力指令発令確認!!」
「給電状況見ろ!」
「はっえーっ」
「高橋啓介のKK7、ABWR専用再循環ポンプ、RIP高速制御はダテじゃねぇ!」
「勝負になんねー!!」
「1F2のPLR高速制御なんてまるで止まってるようにしかみえねーよォ!!」
池谷 「速い、やっぱ速いぜKK7、これがRIP自動制御の威力なのか!?」
立花 「いや、こっちも急速下降後半の拡大効果でまだ追いついてるぜ
まさに全開バトルだな。」
タクミ「PLR最低速度到達、制御棒操作に移行するぞ!CR操作盤ロック解除!」
イツキ「あああ、もうだめだよ、KK7は既に60万kWまで来てるよぉー」
池谷 「何ぃ! こっちはまだ50万kWだぞ!」
健二 「おらー、タービンバイパス弁(注19)も使えー、全開だー!」
イツキ「出力下降! でもまだ足りないよぉ!」
タクミ「アレを使うしかないな・・・」
イツキ「え!?」
池谷 「タクミ、アレを使う気かぁ!?」
健二 「そんな・・・いくら緊急操作と言っても、指令範囲で・・・事故じゃないだぜ!」
タクミ「いいから使うぞ!時間が惜しい!」
池谷 「了解、ロック解除!」
タクミ「ロック解除!SRI(注20)、セレクトロッドインサートシステム手動操作!
SRI手動インサート!」
ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁんふぁんふぁん(警報)
タクミ「SRI緊急挿入警報発報!」
健二 「出力急速低下ぁ! 35万まで急減したぞ!」
池谷 「よし、いけるぞ!」
イツキ「ダメだよぉ、KK7、既に52万だぁ!」
健二 「何、こっちはSRIまで投入したんだぞ、それでも追いつけないのか!?」
池谷 「やはり俺達のCRDじゃ、FMCRDには敵わないのかぁ!?」
ビーッ
「給電指令発令、赤色指示!」
「DPI指示・・・・出力・・・60万kWです!!
KK7にも115万kW指令が同時発令されてます!!」
イツキ「何ぃ!?」
健二 「出力急速上昇指令だと!?」
池谷 「そんなバカな、こっちはSRIまで使っちまって出力アップどころじゃないぜ!」
タクミ「まかせろ! まずはPLR急増でベースパワーを上げてやる!」
池谷 「おお、すげー、タクミのやつ、高速ボタン押しっぱなしでパワーアップをしながら
通常操作ボタンを小刻みに操作して中性子密度(注21)を警報値ギリギリにして
パワーを上げていやがる!」
健二 「見ろ!
中性子密度増倍率計(注22)がレッドゾーンギリギリで上昇しっぱなしだぜ!
しんじらんねーよ、まさに誤差1%以内の神業だ!」
池谷 「これが究極のパワーアップテクなのか・・・さすがだぜタクミ!」
●中央給電指令所
「給電状況見てみろ!」
「えらいことになってるぜー」
「高橋啓介の操作してるKK7出力上昇が1F2に完全においつかれちまってるゥ」
「信じられねー!!」
●KK7中操
啓介
『なんだと!1F2のパワーが通常上昇限度以上のレベルで上昇してきている!
追いつかれた・・・!?
そんなバカな、ここまでのパワーアップには制御棒操作が必要なはず。
そんな、制御棒は1本づつしか駆動できないはずの旧CRDマシンで、
俺のFMCRDとRIPを駆使した限界パワーアップに追いついてくるだと!
何が起こっているんだ、気がヘンになりそうだぜ・・・!!
制御棒駆動速度は俺の方が速いんだ!!
それなのに食いつかれるって事は操作入力対応で負けてるって事かよ!?
そんな事は死んでも認めたくないぜ!!
パワーと制御性の劣る旧式プラントにパワーアップ加速で追い込まれるなんて・・・
運転員として最大の屈辱だぜ!!
どうしたんだ、今日に限って炉心の核反応挙動がやけにノロく感じる!!
クソッタレが、制御棒駆動モーターの電圧が片系落ちてるんじゃねーのか!?』
●1F2中操
タクミ
『やるな、さっきより操作にスキがなくなってる・・・
上手くなったなこのKK7運転員・・・
だが、負けるわけにはいかねーとなると・・・
しょーがねー、アレやるか
しかけるポイントは・・・PLR流量制御特性が切り替わる
アンバランス運転領域の特性急変カーブ!!』
イツキ「タクミぃ、確かにパワーアップはPLR高速上昇でも対応できるかもしれないけど
制御棒操作無しじゃぁ・・・」
タクミ「わかってる、SRIを使っちまった分、絶対に制御棒操作は必要になる。
だけど、制御棒バトルの真髄はパワーダウンよりアップにあるんだ!!
俺達のCRDだって、1本しか動かせないわけじゃないんだぜ!
見せてやる、ノーマルCRDの真の能力を!!」
健二 「何ぃ!」
池谷 「何だと!」
イツキ「そんな、バカなぁぁぁ!!」
健二 「これがぁ!」
池谷 「これが、これがあの伝説の!!!」
タクミ『制御棒ドリフト!!』(注23)
立花 「信じられん、制御棒ドリフトテストスイッチと制御棒選択スイッチを高速で
連打する事で複数の制御棒を駆動機構から引き外してドリフトさせ、
そのまま一気にドリフトした制御棒を落下させてパワーを上げるなんて、
そんなテクが・・・」
池谷 「しかも、ドリフトによって急増した炉出力を抑える為にPLRの流量制御も
同時に行っているぞ!」
健二 「見ろ! 原子炉出力の上昇はほぼ直線的だ、余計な警報も出てねぇし、
中性子密度増倍率計もレッドゾーンすれすれの、核反応全開加速。
まったく信じられねぇ、
反応度の印加と減少を平行に行ってバランスさせるなんざ、
まるで炉心の核燃料反応が見えてるみてぇだぜ・・・」
イツキ「信じらないぜ、パワーが、パワーが上がって行く・・・
制御棒が、ノーマルCRDなのに
複数の制御棒が同時に駆動されているなんて・・・」
文太 「フッ、制御棒ドリフト。制御棒が重力で落下する事を利用した、
引き抜き動作だけにしか行えない究極の裏技だ。
あの野郎も少しは出来るようになってきたな。」
(シュボッ<タバコ着火
立花 「自由落下する制御棒の反応度印加を推定して再循環流量を
先行調整するなんてのは、普通の運転員の出来る事じゃない・・・
さすが文太の息子だな。」
「1F2、目標出力に到達!」
「高橋が負けたぞー!」
「先に指令出力に到達したのは1F2発電出力だぁ!!」
「うおおおおおお!!」
イツキ「すごいよタクミぃ!」
池谷 「ナイスガッツ、タクミ!!」
健二 「やったぜー、しかもKK7は指令115万に対してまだ100万だ!」
池谷 「しんじられねー、まさに神業だぜ!」
●KK7中操
啓介 「KK7、目標出力に到達・・・か・・・」
●1F2中操
ポォーーーーーーーッ(保安電話呼出音)
ガチャ(電話ON)
タクミ「はい、福島第一2号中操。」
啓介 「ふ、負けたよ。信じられねーが、お前の原子炉運転テクは本物だぜ・・・」
タクミ「FMCRDはいわばATミッション。基本操作以外の操作はできねぇ。(注24)
自動化に頼り過ぎた、それがおまえの敗因だ。」
啓介 「ふ、いい勝負だったぜ。マニュアルプラントもちっとは見直してやるよ。
じゃーな、これからはお互い安定運転を継続しようじゃねーか。」
タクミ「ああ、また運転直が一緒になる事もあるだろう。じゃーな。」
ガチャ(電話OFF)
こうして一つのバトルが終わった。
福島第一最速伝説にまた新たな1ページが・・・
藤原タクミの原発バトルはまだ、続く・・・・・・・・・・・・・・わけないッス
完
(注1)○京電力福島第一最速→ウソ。そんな奴いません(爆)
(注2)KK→柏崎刈羽のローマ字の頭文字。柏崎刈羽原発の略称。ちなみに福島第一は「1F」と略す。
(注3)ABWR→アドバンスド・ボイリング・ウォーター・リアクターの頭文字。
改良型沸騰水型原子炉のこと。
(注4)784MW→発電出力784メガワットだと中型出力の原発。
車のエンジンで言う排気量とかエンジンパワーみたいなイメージ。
(注5)BWR4型→沸騰水型原子炉の形式の一種。今となっては旧型。
(注6)RIP→リアクター・インターナル・ポンプの頭文字。
ABWRで採用された最新型の原子炉内部の水を再循環させるポンプ。
(注7)FMCRD→ファイン・モーション・コントロール・ロッド・ドライブの頭文字。
ABWRで採用された電動駆動の制御棒駆動装置。
(注8)PLR→プライマリー・ループ・リサーキュレイション、原子炉一次冷却水再循環系の略称。
原子炉内の水を強制再循環させるポンプ系統。これで炉心流量を変化させると原子炉出力を調整できる。
(注9)ノッチ駆動方式→従来型の制御棒駆動機構は制御棒の全挿入から全引抜までノッチ式で48段の
段階的な制御しかできなかった。
(注10)CRD→コントロール・ロッド・ドライブの頭文字。制御棒駆動装置の略称。
(注11)CR→コントロール・ロッドの頭文字。制御棒の略称。
(注12)給電指令→電力供給バランスを牛耳る、電力系統の最高指令機関。発電所はココの命令には逆らえない。
(注13)DPI→ディスパッチ・パワー・インジケーターの頭文字。運転出力指示表示器の略称。
(注14)DPC→ディスパッチ・パワー・コントロールの頭文字。
運転出力指示を表示すると同時にプラント自体の出力自動制御指令を出すもの。
(注15)高速操作ボタン→このボタンを押しながら制御装置の操作ボタンを押すと高速で制御操作ができる。
もちろん微調整には向かないので、普通はあんまり使わない。
(注16)特例指示→ウソ。そんな指示無いです(笑)
(注17)ページング→プラント内専用通信機。電話のように通話したり、拡声放送をする事もできる。
(注18)第二次緊急体制→テロ対策防護レベルIIのこと。ここでは無意味(爆)
(注19)タービンバイパス弁→原子炉の蒸気をタービンへ流さずに直接復水器へ逃がす大きなバルブ。
これを開けるとタービンへの蒸気供給が減るので発電出力も下がる。
(注20)SRI→セレクト・ロッド・インサートの頭文字。選択制御棒挿入装置。
あらかじめ選んでおいた制御棒をSRI緊急挿入ボタンを押す事で複数緊急挿入できる。
原子炉を完全停止しないで出力を抑えるのに使えるが、普通は絶対使わない。
(注21)中性子密度→原子炉内の核反応はこの中性子密度を観測して制御している。
(注22)中性子密度増倍率計→中性子の増加率を示すメーター。
核反応がどのように変化しているかを確認できる。
反応増加が速すぎてこのメーターのレッドゾーンに入ってしまうと原子炉は緊急停止する。
(注23)制御棒ドリフト→マジでこの名前の警報が存在します(爆)
実際は制御棒が駆動機構から外れてしまったり、動作中に引っ掛かってしまった場合を意味する。
(注24)基本操作以外の操作はできねぇ→もちろんノーマルCRDだって基本以外の操作は出来ません(笑)