事件【福島原発「レベル7」】迷走した事故評価、政府の対策も後手に+(2/2ページ)(2011.4.12 13:04

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【福島原発「レベル7」】
迷走した事故評価、政府の対策も後手に

2011.4.12 13:04 (2/2ページ)
福島第1原発の事故について、国際評価尺度で事故評価がレベル7に引き上げられたと発表する経済産業省の西山英彦審議官(左)と広瀬研吉・内閣府参与=12日午前、東京・霞ヶ関(緑川真実撮影)

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福島第1原発の事故について、国際評価尺度で事故評価がレベル7に引き上げられたと発表する経済産業省の西山英彦審議官(左)と広瀬研吉・内閣府参与=12日午前、東京・霞ヶ関(緑川真実撮影)

 今回、原子力安全委員会によるモニタリングデータをもとにした試算により、数時間だけで数万テラベクレルが大気中に放出されたという見方が強まった。レベル6に引き上げるより、試算が出た段階で早急にレベル7を認めることが、今後、海外の協力を得る上でも得策と判断したとみられる。

 事故の評価については、政府の避難区域の設定で国際原子力機関(IAEA)や米国からも過小評価ではないかという批判を浴びていた。こうした事態を招いた背景には、深刻度の評価をめぐる国の迷走もある。

 保安院は当初、福島第1原発について「外部への大きなリスクを伴わない」レベル4としたが、燃料損傷や放射性物質の放出を受けて3月18日に「大きなリスクを伴う」レベル5に改め、さらに今回の引き上げとなった。初めから厳しく評価していれば、より適切な対策が打てた可能性もある。

 また今回の事故では農作物や水産物の風評被害なども含め、賠償額は最終的に数兆円規模に上るとみられていた。レベル7に引き上がることで、より賠償額が膨らむ可能性がある。

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福島第1原発の事故について、国際評価尺度で事故評価がレベル7に引き上げられたと発表する経済産業省の西山英彦審議官(左)と広瀬研吉・内閣府参与=12日午前、東京・霞ヶ関(緑川真実撮影)
福島第1原発の事故について、国際評価尺度で事故評価がレベル7に引き上げられたと発表する経済産業省の西山英彦審議官(右から2人目)と広瀬研吉・内閣府参与(右端)ら=12日午前、東京・霞ヶ関(緑川真実撮影)

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