事件【放射能漏れ】原発事故、補償対象どこまで? 難しい線引き、東海村JOC臨界事故では訴訟も +(2/2ページ)(2011.4.11 21:04

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[事件]ニュース トピック:放射能漏れ

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【放射能漏れ】
原発事故、補償対象どこまで? 難しい線引き、東海村JOC臨界事故では訴訟も 

2011.4.11 21:04 (2/2ページ)
小型の無人飛行機が撮影した福島第1原発。左から4号機、3号機、建屋が残る2号機、1号機=3月20日(エア・フォート・サービス提供)

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小型の無人飛行機が撮影した福島第1原発。左から4号機、3号機、建屋が残る2号機、1号機=3月20日(エア・フォート・サービス提供)

 原発事故との因果関係が認められなかったケースもある。臨界事故で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したなどとして損害賠償を求めた住民2人は最高裁まで争ったが、事故との因果関係は認められなかった。土地価格が大幅に低下し、住宅造成販売事業で損害を受けたとして、賠償請求を行ったケースでも訴えが退けられている。

 今回の原発事故に伴う損失補償がJCO臨界事故を大幅に上回るのは必至だ。避難者数150人、避難地域の半径350メートルだったJCO臨界事故に比べ、今回のそれは約8万人、20キロ。しかも、風評被害を受けたとされる農産物や魚介類の価格は低迷したままだ。農家や漁業関係者は複数県に及び、工業製品の輸出も影響を受けるなど影響は広範囲にわたっている。

 JCO臨界事故をめぐる補償問題の解決には約10年を費やした。今回はさらに長期化するとされ、金融関係者は「紛争審査会が補償範囲をどう線引きするかが今後の焦点だ」と話す。

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