国際【外信コラム】赤の広場で それでも日本に2011.4.12 03:05

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【外信コラム】
赤の広場で それでも日本に

2011.4.12 03:05

 チェルノブイリ原子力発電所の取材ツアーに参加するため、ウクライナに出張した。首都キエフで聞いた話からは、東日本大震災の後も日本で学びたいという若者が世界中にいるであろうことがうかがえた。

 ウクライナでは、大卒以上の人々が日本で行いたい研究計画を提示し複数の選考を通れば、最長で2年間、日本の国費で訪日して大学院で研究できるプログラムがある。今年度も多くの応募があり、震災発生前に数人が合格を決めた。合格者の大半は、臆することなく日本で研究する道を選んだという。

 震災の影響で、研究生活は思い描いていた暮らしとは異なるものになるかもしれない。しかし、訪日する皆さんには日本が受けた被害の大きさと、明日をも知れぬ暮らしが続く被災者の無念さを実感してほしい。そして、歴史的な危機から立ち上がろうとする日本の姿をその目に焼き付け、語り続けてほしい。

 同様のプログラムは恐らく、世界各地で実施されているのだろう。いろんな国から今年も日本に向かう若者がいる。なかにはボランティアで復興支援に直接、携わる学生もいるかもしれない。

 合格者の多くは今月、ウクライナから日本に旅立つ。若者たちの熱い視線が、日本に注がれている。(佐藤貴生)

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