ドイツの総合電機大手シーメンスは、フランス原子力大手アレバとの原発製造の合弁会社「アレバNP」への出資持ち分34%をアレバ側に売却し、合弁を解消したことを明らかにした。11日付ドイツ紙ウェルトなどが報じた。
合弁解消は、以前から計画していたシーメンスの原子力事業見直しの一環。福島第1原発の事故を受け、同社は「原発の将来性が不確実になった」として、原子力事業からの全面撤退も選択肢としているという。
シーメンスはさらに、ロシア国営の原子力企業ロスアトムとの合弁計画についても解消を検討していると、別のドイツ・メディアが報じている。
アレバNPの売却額は約16億2千万ユーロ(約2千億円)。これまでアレバが66%を保有しているが、今後はアレバの100%子会社となる。シーメンスは売却について「事業への十分な発言権がなかったため」としている。(共同)