自家製コッペパンになんと! たくあんをマヨネーズであえたペーストをはさんだ、びっくりのパン『サラダパン』って知ってます? これは約50年ほど前からあるという「つるやパン」の看板商品で、滋賀県へ行ったときしか食べられないパンだったのだが、この春からネット通販がスタート。パン好きとしてはこれは見逃せない! ということでさっそく問い合わせてみることに。
つるやパンは、もともと滋賀県の湖北で戦後にパンづくりをはじめたという昔ながらのパン屋さん。当時から学校給食のコッペパンなどをつくっていたそうで、今も変わらず地元に密着したかたちで美味しくて安全なパンをつくり続けているのだそう。店舗はないが地元のスーパー『平和堂』などを中心にパンを卸しており、滋賀県民(特に、湖北在住者)にとっては子どもの頃からおなじみのパン屋さんなのだそうだ。
現・社長の息子さんが取材に応じてくださったのだが、このパンは彼のお祖母様が考案されたものとのこと。1951年頃からずーっとあるつるやさんの看板商品ということで、パッケージもその当時から変わっていないとのことでビックリ。そういえば、なんともレトロで昭和な味わいのあるパッケージですよね〜。
ジャムパンやクリームパンが主流な中、甘くないパンはできないだろうか? ということで『サラダパン』は当初キャベツの千切りをマヨネーズで和えて挟んだものだったらしい。しかし、配達の途中でキャベツから水分が出てまずくなってしまうなどの問題があり、そこで登場したのが「たくあん」! 当時、滋賀県では自宅で大根を干してたくあんをつくる習慣がまだ残っており、「たくあんも野菜だから、サラダになるのでは?」ということでマヨネーズであえて挟んでみたのがはじまりだったのだとか。
さすがに今では、たくあんは自家製ではなく無着色&無添加のものを仕入れて使用しているそうだが、ふんわりとやわらかなコッペパン&マヨネーズあえたくあんはなんとも素朴で昔ながらの優しい味わい。…