総務省消防庁は14日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の爆発事故にからみ、10キロ圏内にある病院から避難した入院患者3人から高い数値の放射線が検出され、2次被ばく医療機関に転送されたことを明らかにした。検出された数値などは不明だが、今回の原発事故にからみ、被ばくした人が2次医療機関に転送されたのは初めて。
同庁によると、3人は、自力歩行が困難だとして、10キロ圏内にある病院から消防隊員らに運ばれ転院した患者21人のうちの3人で、同庁によると、避難後にスクリーニングを行った結果、3人は除染後も高い数値が検出されたという。患者らの搬送にかかわった消防隊員60人のうち3人からも通常の2倍程度の放射線が検出され、搬送にかかわった全員の除染を実施したという。【合田月美】
毎日新聞 2011年3月14日 東京夕刊