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2011年04月12日(火)放送
注意!アルコール依存症「増える高齢者」

高齢者とアルコール依存症


60歳以上 アルコール依存症の原因

最近は、アルコール依存症になる高齢者の割合が急激に高まっています。特に男性は、退職して自由に使える時間が増えて、大好きなお酒を朝から飲むようになり、気づいたときにはアルコール依存症だった、ということがあります。
高齢者の場合、家族が諦めたりしてしまい医療機関を受診しないことが少なくありませんが、実は高齢者はアルコール依存症の治療効果が高いという特徴があります。周囲の人は積極的に受診を促すようにしてください。

年齢とともに酔いやすい体質になる


高齢者特有の酔い方

酔いやすさには、肝臓の大きさや働きと、体内の水分量が関わっています。年をとると肝臓の働きが低下し、体内の水分量も減少してくるため、血中アルコール濃度が高くなりやすい体質に変化します。また、加齢とともに脳のアルコールに対する感受性も高くなり、影響を受けやすくなります。
アルコール依存症につながる飲み方をしていないかどうかみるには、飲酒量よりも酔い方に注意することが大切です。高齢者に特有の酔い方として「少量でも酔い方がひどい」「よく転倒・けがをする」「失禁する」などがあげられます。「閉じこもりがちになる」「栄養状態が悪い」といったこともサインです。

治療は?


アルコール依存症の治療

治療の基本は断酒です。減らすのではなく、飲まないことが重要です。高齢者の場合は、断酒の成功率がほかの年代と比べて高いという特徴があります。
  多くの患者さんは、飲酒のためにさまざまな体の障害や離脱症状が現われているので、これらの治療も必要です。血中アルコール濃度が高い状態が続くと「肝機能障害」「高血圧」「脳梗塞」などを引き起こすことがあります。これらに加えて高齢者では、「認知症」や「脳委縮」が起こることがよくあります。こうした病気があれば、まず各々の治療を受けます。離脱症状には抗不安薬を服用することで症状を治めます。また、断酒のための補助薬として「抗酒薬」という、服用中にはお酒を飲めない人と同じような体質になる薬を使います。
  アルコール依存症について学び、思考や行動のパターンを見直して修正するための心理社会的治療も、断酒への理解を深める大変重要な治療です。

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