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2008.12.07(Sun)

「いろり」のない文明のもろさ 

  初めに断っておきますが、今回と次回の話は、おそらく政局だとか経済情勢とか、そういうものにまつわる知識や考え方を目的にしてこのブログをご覧になっている方には本当につまらないものになります。しかし、私はむしろこういうものの方が書きたいので、それでも読んでいただけるという読者の方は、お読みになって是非感想を聞かせてください。

  私は塾講師をやっていますが、国語の入試問題を扱っていると、3回に1回くらいはぶち当たるテーマがあります。それは、

  「現代の文明は人間を幸福にしない」

  というものです。
  ごくごくおおざっぱに説明しますと、確かに我々の生活は、科学技術の発展によって便利にはなった。しかし、その便利さゆえに本来の人間らしさを失っている。手間を省くことで思考が短絡的になったり、対人関係を煩わしいものだとして切って捨てる人間が増えたり、こんなことでいいのだろうか・・・という感じです。
  単純に現代文明の便利さを肯定せず、それによって生じた弊害に思いを馳せることが出来るか、ということで、一定レベルの難しい学校になると、そういうテーマの文章が増えます。そのとき、上で説明したようなイメージを持っていると、たいしてちゃんと読まなくても正解の選択肢が選べたり、筆者の結論がどこにあるか見つけやすくなったりします。
  このブログは「少し上から眺める」のが好きですから、そういう現代文明=人間性を失わせるシステムという考え方が本当に正しいのか、少し考えてみたいと思います。

  こういう記事を見つけました。話のきっかけにしようと思いますので、ご覧下さい。

[社会] 籾殻が "石炭"に変身
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news6/081118-5.htm

延吉市朝陽川鎮朝陽村では、籾殻が "石炭"に変身して出て来る工場を建て、村民の好評と絶賛を受けている。

この村では今、大型の食料加工工場があり、去る 90年代に韓国で加工過程が自動化された新式の食料加工機械を導入し、毎年数千トンの米を加工している。 そこから出る籾殻が積もりに積もって山になっていたが、このような籾殻はすぐに処理しなければ、風が吹けば方々に飛び散るため、環境が汚染され、また雨水で腐ることにより強い汚染を引き起こすこともある。

こうした実情を把握した村党支部・崔永洙書記を含む指導部では、解決策を捜そうと大変な苦労をした。彼らは数回にわたり全国各地をめぐり、多くの専門家たちの助言と技術者たちの指導を受け、ついに籾殻を圧縮して良質の石炭にも劣らぬ熱量を出すことが出来る固体燃料を生産することに成功した。

籾殻が昇降機に積まれて大型圧縮機に入り、高い温度の熱を受けた後、圧縮されてトック餅のような黒い石炭になって出て来るというもので、今は一日に 3トンずつ生産している。 生産と運搬の過程でほこりが出ず、環境を汚染させないだけでなく価格も安く、火をくべやすい。

この燃料は台所だけでなく、暖炉やペチカなどでも焚くことが出来、炎が長い間保存され、灰は立派な有機農肥料で田畑に撒けば、穀物の生産量を向上させることが出来、まことに "一石二鳥"だ。

村指導部のたゆまぬ努力で、使い道のなかった籾殻が貴重な "石炭"に変身し、一方で村民たちの燃料問題も解決、村の経済収入も上げており、需要が多く生産量が少なく供給が追いつかない情況を勘案して、さらに 50万元余りを投資して生産規模を拡大、より大きな経済効果を上げるために注力している。

(延辺日報 キム・ジュンソプ記者 2008年11月18日)


  私が以前から注目している、中国東北部発のニュースです。廃棄に困っていた籾殻を、石炭のような燃料に加工できるということで、現地の人びとが大変喜んでいるということです。
  
>籾殻が昇降機に積まれて大型圧縮機に入り、高い温度の熱を受けた後

  この「高い温度の熱」はどうやって発生させるのか、ここに石油やほんものの石炭を使ったら元も子もないのではないか、という突っ込みを入れたいところですが、その点はまあ、廃棄物の処理コストと思って目をつむりましょう。
  中国東北部は以前「満州」と言われていました。満州は極寒の地ということで日本でも有名だった場所です。●こちらのサイトを拝見すると、南満州鉄道会社(満鉄)の社員の娘さんだった方が、冬は「外は零下三十度、四十度」で、「部屋中熱湯の配管が施されていました。今のセントラルヒーティングと同様のものです。窓は二重窓で、居間には赤々とペーチカが燃えていました。」とおっしゃっています。北海道の家はそういう家が多いようですが、その強力版だと思ってもらうといいかもしれません。
  そういう場所ですから、冬場の燃料をいかに確保するかというのは死活問題なわけです。北海道や東北の一軒家には、たいてい●こういう感じの灯油タンクがあって、下に付いているドレンから簡単に灯油をくみ出せるようになっています。昨今の燃料代の高騰で、北国の方々はそうとう辛い思いをされたと察します。

  そういう中で、ゴミになるはずのものが燃料になったのですから、中国東北部の人びとには嬉しい知らせだったことでしょう。

  では、日本で同じような「石炭もどき」を作ってみたら、暖房用の燃料として使われるでしょうか。

  おそらく、全く使われないと思います。理由は、引用記事のここを見れば分かります。

>暖炉やペチカなどでも焚くことが出来

  要するに、こういうものだということです。つまり、燃やすと煙やすすや灰が出るので、そういう廃棄物が出る前提で作られている場所がないと使えないわけです。
  江戸時代以前の日本の一般家庭、明治時代以降でも東北や北陸などの家庭では、「いろり」というものがありました。●こういうものです。真ん中にぶら下がっている「自在鉤」というやつに鍋をつるすと調理ができます(長さを「自在」に変えて、火力を調節できる)。自在鉤が釣ってなくても、火の上に「五徳」を置いて煮炊きができます。もちろん、周りにいれば暖房になります。長持ちする燃料の方がいいので、木炭が主に燃料とされていたようです。
  こういう場所があれば、さっきの「石炭もどき」も活躍しようがあると思うのですが、今の日本で家を建てる時に、いろりの部屋を作ろうと提案したらどういう顔をされるでしょうか?
  おそらく、「贅沢」で「物好き」な仕掛けだと思われてしまうことでしょう。燃料なら、灯油やガスがあるし、電気ヒーターもある。床暖房ならまだしも、何でそんなもの作るんだ?というような感じでしょうか。
  それ以前に、借家住まいの方なら、いろりが切ってある部屋などまず住むことができません。裸の火を使うわけですから、店子の自由にさせたら危なくて仕方がありません。
  だから、どの家でも石油や天然ガスといった化石燃料(もしくはそれらを用いて作られた電気)を使って暖房や調理をしているわけです。

  ここで、入試によく出る国語の文章の筆者なら、「いろりがあった頃の日本人は、自然と火の座の周りで一家団欒を・・・」などと言い出すかも知れません。私もそういう風に言おうと思いましたが、つまらないのでやめました。
  それよりも、私ならここで一つの問いを出してみたいと思います。

  いろりの文明と化石燃料の文明と、どちらの方が「強い」だろうか?

  これは簡単な問いです。間違いなく「いろりの文明」です。
  え?なんであんな不便なものが「強い」んだ?と思った方、よく考えてみて下さい。
  石油にしろ、天然ガスにしろ、ものすごい大きな欠点を抱えていませんか?
  それは、カネがかかるということではありません。今は、世界経済を支配している層が天然資源の値段を高騰させる方が得策だと考えているから、ああいう値段になっているだけです。ここ2、3年で急激に原油や天然ガスの需要が伸びているわけではありません。

  それでは、●こちらのホームページを見ると、何となく答えが分かってこないでしょうか?

  そうですね。石油や天然ガスは、特定の国や地域に偏って存在しているのです。
  化石燃料を、普段の生活のエネルギー源として利用しているということは、簡単に言えばこういう国に逆らえないということです。

石油メジャー (ブログ「灼熱」様より)
http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200504160000/

石油企業はここ数年で、大手をさらに大手が飲み込むことで「再編」が進んでいる。最近では、先日も書いたようにシェブロン・テキサコがユノカルを約2兆円で買収することが報じられたばかりである。

金額の大きい順に最近の買収を並べる(5件)と以下のようになる。

買収企業    被買収企業    金額(10億ドル) 買収完了日
Exxon Corp.   Mobil Corp.     $85.2 bln   Nov. 30, 1999
BP Plc     Amoco Corp.     $61.7     Dec. 31, 1998
Chevron Corp.  Texaco Inc.     $45.8     Oct. 9, 2001
BP Plc     Atlantic Richfield  $33.1     Apr 18, 2000
Phillips Pet  Conoco Inc.     $25      Aug. 30, 2002

石油メジャー(国際石油資本)の動向を見ることは、世界情勢を知る上で重要なことだと思っている。

現在、世界最大の石油会社は、エクソン・モービルである。先日の世界優良企業番付では6位に登場しているロックフェラーのスタンダード石油に起源を持つ会社である。
エクソン・モービルは、2月18日に株式時価総額でGEを抜き世界1位の時価総額となったが、この日の終値、約3833億ドルという驚異的な数字は、オランダやオーストラリアや韓国のGDPに匹敵する数字なのである。2004年は、売上げが約3000億ドル、純利益が250億ドル強だったので、これはシティグループを上回って世界1位になっていることになる。

石油メジャーでは、ロイヤル・ダッチ・シェル、BPがこれに続く。

以前は「セブン・シスターズ」という言葉があった。これは国際石油資本の7社を総称した言葉である。

★ ロイヤル・ダッチ・シェル
★ ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)
● エクソン
● モービル
● テキサコ
● ソーカル
● ガルフ

以上の7社である。
これらも合併(吸収合併)を重ねてきたことにより、エクソン・モービルとロイヤル・ダッチ・シェルとBPの3強になっているのが現在の「セブン・シスターズ」の姿である。
エクソンとモービルが合併し、エクソン・モービルに。
ガルフがソーカルに吸収されシェブロンとなり、そのシェブロンがテキサコと合併して、シェブロンテキサコになった。先日ユノカルを買収したシェブロンテキサコが現在の姿である。シェブロンテキサコは、2003年の売上高は石油業界で世界第5位であり、米国では第2位であるが、先日の「世界優良企業番付」では20位に登場している企業である。

スーパーメジャーが3社、その下にシェブロンテキサコやトタールなどが続くわけである。

エクソンとモービル、シェブロン……これらは元々、スタンダード石油から分割(1911年)された同系列の会社なのだが、解体された会社の合併が許されているという不思議な光景を見ていることになる。



プーチン大統領、中東カタール訪問、天然ガスカルテル形成にむけて議論
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/070213/4326.html

  (注:2007年の記事です)

 ロシアプーチン大統領は10日のドイツ安全保障会議直後から中東諸国歴訪を行っている。11日にはサウジアラビアをロシア大統領として初訪問し、その翌日12日には中東カタールを訪問した。

 プーチン大統領の中東ツアーは米国が湾岸諸国での存在力を強めている中、中東諸国が米国以外の国々との外交を盛んに行おうとしている最中に行われている。サウジアラビア、カタール両国とも米国の同盟国であるにもかかわらず、プーチン大統領の訪問を歓迎した。

 プーチン大統領とカタールアルサーニ首長は、両国が天然ガス資源に関するカルテルを形成し、両国の天然ガス資源の世界市場への影響力を強めていく方針であることを発表した。ロシアとカタールは世界最大級の天然ガス生産国である。1月には天然ガス資源豊富なイランもロシアとカルテルを創出することに好意を示した。プーチン大統領はさらに、今年4月にカタールドーハで開催される予定の天然ガス会議に専門家チームを派遣し、OPEC同様の天然ガスカルテル形成についての詳細を議論する予定だと発表した。カタールはOPEC加盟国であるが、ロシアはOPEC非加盟国である。プーチン大統領はまた中東平和会議を主催する計画もあると述べたが、詳細は明らかにしていない。

 EU各国指導者らは、ロシアが天然ガスカルテルを創出することに対して、天然ガス価格値上げにつながるとして反対の立場を示している。EU各国はロシアから需要量の44%にも及ぶ天然ガスを輸入している。
 
 サウジアラビアでは、プーチン大統領はロシアとサウジアラビア間で「共通の土壌を見つけた」と発表した。サウジアラビアおよびロシアのビジネス代表団らは今後さらなる二カ国間投資を行っていく姿勢を見せた。サウジアラビア訪問では、プーチン大統領は「ロシアとサウジアラビアは世界を代表するエネルギー生産国だ。ゆえに我々が共通の土壌を見つけるのは容易いことだ」と述べた。

 ロシアと中東諸国の関係は2001年に生じた9.11テロ事件で米国と中東の関係に緊張感が高まって以来、親密性を高めている。一方で米国とロシアの関係は、米国のロシアプーチン大統領政権下の民主主義政策に対する批判を受けて、緊張関係を高めている。


  以前こちらで扱った●グルジア(アメリカ)とロシアの仁義なき戦いというのは、ロシアとロックフェラー財閥+ロスチャイルド財閥連合軍の醜い権力争いに過ぎないというわけです。
  こういう争いで、日本やその他政治力がない国は一体どうすればいいのでしょうか。
  はっきり言ってしまえば、何も出来ません。頭を下げてお金を払い、おすそわけをしてもらうことしか出来ないわけです。
  日本という国ですらこうなのですから、まして日本の一般庶民には何も出来ないのはすぐにお分かりでしょう。
  つまり、石油や天然ガスに頼った生活というのは、アメリカやロシアや中東の国々に自分の生命を依存している生活というわけです。もし、アメリカとロシアが「日本は邪魔だ、消してしまえ」と合意して、石油と天然ガスの経済封鎖をしたら、石油備蓄142日分が尽きたところで日本人は地獄の苦しみを味わうことになります。
  別に私はなんかのイデオロギーをもって「今の日本人は腐っている(主に右側)」「日本などという国は滅べばいい(主に左側)」などと思ってこういうことを言っているのではありません。客観的な事実を述べているだけです。
  ただ、向こうも日本は商売相手として重要視していますから、いきなりそういう事態に陥る可能性はかなり低いです。それでも、揺さぶりに使われたら、こちらも平気を保っていられるわけがありません。
  そればかりでなく、石油や天然ガスを扱っているのは国家や大企業ですから、一般庶民は彼らの望むやり方で生活を営まざるを得なくなります。一番分かりやすいのは、現金収入を得なければいけないことです。カネがなければ、外国から入ってくる石油や天然ガスを買えません。
  だから、農家は自分の食べる分以上によけいにものを作らざるを得なくなり、それでもダメなら自分(の労働力と時間)を売ってカネを得なければならなくなるのです。労働力の対価の設定や、要不要の問題は、基本的には雇う側が勝手に決めることですから、ここでもやはり、庶民は他人に依存した生活を送らざるを得ないことになります。
  便利で力強く快適な生活が送れるとしても、これが本当に文明として「強い」と言えるでしょうか。威力はあるけど危険が大きいという点では、「もろい」という形容がぴったりだと思います。

  勘違いしないでほしいのは、だから明日から日本の全家庭にいろりを切れ、などと言いたいのではないということです。我々の今の生活は、ほんとうに脆弱な基盤の上にかろうじて成り立っているということを認識してもらいたいだけです。そうしなければ、いくら政治や経済について知識や理論体系を知ったとしても、ものごとの本当の姿は見えてきません。
  たとえば、東京電力が分社化されて完全に「ミンエーカ」し、利益至上主義で経営を行ったら、こういう事故が多発することになります。

●カリフォルニア大停電(ウィキペディアより)

1996年にカリフォルニア州で電力自由化が始まり1998年に小売りが自由化され、それらの政策の中に以下のようなものがあった。

  1.発電会社と電力販売(小売)会社の分離が進められた
  2.当面、電力会社の小売料金は凍結された
  3.大手電力会社(パシフィック・ガス&エレクトリック、サザンカリフォルニア・エジソン、
   サンディエゴ・ガス&エレクトリックの3社)には、卸売市場からの電力調達を義務づけられた

小売料金の凍結の理由としては、自由化にはもともと小売価格上昇の可能性もあるため、消費者が強く求めたことなどが挙げられる。

電力会社は、州の環境規制により環境負荷の少ない電力を一定量割高で購入する義務が課されていたため、自由化当初から経営上の負担を抱えていた。ITブームと好景気などにより、自由化以後のカリフォルニアの電力需要は事前の予想を上回ったにも関わらず、発電事業者は州の厳しい環境規制のために高コストを嫌うなどして発電所新設に消極的であった。その上、既存の発電設備の運転停止なども手伝って発電量の増加は電力消費量の増加より大きく下回った。

2000年の夏には、州外からの電力調達設備の設備不十分、天然ガス価格の上昇、猛暑など様々な要因も重なって電力卸売価格が上昇を始め、ピーク時は最高で7,500ドル/メガワット時にまでなった。この価格は、消費電力1,200ワットのエアコン1時間分の電力の卸売価格が10ドル近い状態に相当するが、電力会社は規制のためにこの卸売価格上昇を消費者に転嫁することができず、逆ざや状態が発生した。発電会社は利益増加のため、供給を抑えるとともに、長期契約より高値で売買できる短期の卸売に契約をシフトするなどの動きをみせた。この年の冬も厳冬で、電力消費は予想を上回った。

更に、同時期にエンロンなどの電力取引会社によるモラルに反した価格引き上げを伴う取引もあったことが後に明らかになった。電力会社からの代金回収が危うくなった発電会社は売り渋りを行うようになり、発電会社から十分な電力を調達出来なくなった電力会社は大規模な輪番停電を行うにまで追い込まれた。

電力会社は逆ざやで経営を急速に悪化させ、2001年4月には、大手電力会社3社の一つであるパシフィック・ガス&エレクトリック社が破綻することとなった。


  自民党・公明党にしても、早晩政権を担うであろう民主党にしても、こういう政策を強く指向しているグループを抱えているため、いずれ金融資本の投機対象として電力の完全自由化が行われないとも限りません。それを、政治の力で解決しようとしても、結局どこかで揺り戻しが来るでしょう。
  他者に依存しない、したとしても近場で、なるべく少ない依存度に押さえるという生活をしないかぎり、こういう事態はいつでも起こりうるものです。今そうなっていないのは、世界をカネの力で食い荒らしている連中に、たまたま他に収奪する対象がある(たとえば韓国やアフリカ諸国)ので、日本の庶民のエネルギー事情が標的になっていないだけです。
  
  では、仮に、全ての家庭が炭や薪といった昔ながらの燃料に回帰したとしましょう。このとき、家にいろりやかまどが設置されていないという問題は、解決されたと考えて下さい。

  そうだとしても、非常に大きな問題が生じるのです・・・というところで、次回に続きます。

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Comment

いろりは流石に無茶だとしても、火鉢や七輪には復活の道は無いかなぁ…とも思います
t | 2008年12月08日(月) 10:16 | URL | コメント編集

とっても難しい謎掛けのようで面白いです。早く次の記事を……その心を知りたいです(笑)
PNW10 | 2008年12月08日(月) 11:54 | URL | コメント編集

●いろり脇で書いています

「いぐね」を回れば燃料になる小枝、枯れ木も手に入ります。
たまにしか火を入れませんが。

金融問題と人口問題
http://sun.ap.teacup.com/souun/1356.html
早雲 | 2008年12月08日(月) 23:41 | URL | コメント編集

拝啓

いつも拝見しています。

炭や薪の利権争い移行してしまうのでしょうか?

必要に応じて必要な分だけ消費するのが理想だと思うのですが、、、

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」 敬具
和尚 | 2008年12月09日(火) 09:16 | URL | コメント編集

●面白いですね

時代を経験的に比較対象できる期間が短い高校生よりも大人の方が考えやすいテーマかもしれません。
今の人口規模のままで薪や炭を使用する人々が増えると、山々の枝打ちによる薪、木竹炭では需要をまかなえないでしょうね。森林資源が不足するという問題がおこるかもしれません。
kisha | 2008年12月09日(火) 12:01 | URL | コメント編集

昔、家では薪ストーブや石炭ストーブを使っていたことを思いだしました。
薪や石炭が燃える様子を眺めるのが好きでした。
煙突を設置できれば煙等には問題はそんなにありません。
定期的に掃除は必要ですけれども。
現在ではペレットストーブというものが増えているようです。
「昔ながらの燃料」は形を変えて復活しつつあるのかもしれません。
過去への回帰はないにしても、原油価格の高騰等を機会に
庶民レベルでエネルギー問題を考える動きは広がっているように感じます。
リスキー | 2008年12月09日(火) 18:39 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>tさん

  七輪も、煙が出るということで、それこそ煙たがられるようになってしまいましたね。
  火鉢も、安全性という面で言えば石油ストーブより上ですし、木炭は長持ちしますから、燃料代もそんなに高く付かないはずです。使いやすいやつがあったら、私も買いたいです。

>>PNW10さん

  間に変な記事が入ってしまってすみません。次は必ず書きますので、楽しみに待っていて下さい。

>>早雲さん

>いぐね

  意味を知らなかったので調べてみたら、「屋敷林」のことなんですね。

http://www.izcc.tohoku-gakuin.ac.jp/liberal/Rkikuchi/igne/yakuwari.htm

  次回触れたいのは、これとよく似た仕組みの話です。「便利」な生活をともに失ってしまったものは何か、たんなるノスタルジーではないという話をしたいと思っています。

>>和尚さん
>>kishaさん

  お二人にかなり痛いところをつかれました(笑)。次回、種明かしをさせていただきます。

>>リスキーさん

>ペレットストーブ

  私も、青梅市の会社が作ったものを幕張メッセの展示会場で見ました。あれはなかなかいいですね。間伐材や、枝打ちした枝でも行けますからね。

>庶民レベルでエネルギー問題を考える動きは広がっているように感じます。

  ペレットストーブもそうですが、マスコミが取り上げないところで、静かに進行していると思います。地方にある中小企業に期待したいのは、そういうニーズをすくう商品の開発です。
  石油も石炭も満足に手に入らなくなる時代が来たときのために、伝統工芸と同様、手に入るエネルギー源を生かす方法は絶対に必要になります。そういうものを一つでも多く作り出すことは、君が代を歌わせたり、国籍法の改正に反対したりするより数百倍日本のためになります。
ろろ | 2008年12月11日(木) 22:59 | URL | コメント編集

文明は人を幸せにはしない。
この言葉を見た時、南のある島の話を思い出しました。住民はずっと海を見てボーっとしてる。それを見た人がずっと見てて飽きませんか?と問い掛けたら飽きませんと答えた。
日本から見たらボーっとしてるだけに見えても本人達は食べる物あって、大自然を見ながら過ごす事が幸せなのでは?と言う話です。幸せの究極はこういう暮らしなのか?なら人間は何の為に科学を発展させたのだろう?科学は人を不幸にするだけで幸せにはさせないものなのか?
これらの疑問が出てきます。恐らくこの答えは科学を研究する者は、自分達だけで研究は出来ないから資本家なり国なりの援助をして生活する。そうすると研究成果の新たな科学技術を最初に見て、世界に発表するか、彼等の秘密の技術にするか等勝手に決められるのは資本家や国になる。それでは彼等の独占の技術になってしまい、沢山の国民は知らないままという不平等な差を生む。資本家や国が良心的に国民に広めていけば幸せな科学になれるかもしれないが、もし国民を搾取する対象としか見てなかったら如何に国民を搾取し易い管理が出来るかの科学にしかならない。この状態なら科学は国民を不幸にしかしない。科学は全ての国民皆で共有出来て初めて科学と幸せが両立出来るのかなって思います。現在の状況を考えると搾取の対象としか見てないのかなと思ってしまいますね。ICチップとか管理台帳など色々ある技術は幸せとは程遠いですから。

派遣の問題が昨今テレビで取り上げられてますが、これは普通の日本国民だけが派遣で苦しむだけでなく、海外の日系人も派遣で日本に来てるケースもあるみたいです。派遣は辞めさせやすいという資本家側の勝手な理屈がありましたけど、これってブラジルや満州などに移民を誘致してあと何もしない業者と派遣業者って似てるのではとふと思いました。戦後これらを勧めた業者が派遣業者として活動しているなら、人間を都合良く扱いたいと考えた彼等が50年位たって同じ事をしたくて自民党にすりよったのだとしたら虚しくなりますね。特に日系人の方は祖父母がそのように扱われ今回もまたという事になります。
戦後アメリカが日本人に好かれた?理由は当時資本家等が独占してた技術なり金なりを解体したように見せて、日本国民に与えたと錯覚させたからではないかと思いました。上の2つを一般の日本人に与えたように振る舞ったのではと思いました。
幸未来願 | 2008年12月13日(土) 01:45 | URL | コメント編集

私の田舎(50万都市まで車で約2時間)では14,5年前までは風呂を薪で沸かしていました。田舎なので、みんな山くらい持っていますので、燃料はただみたいなものでした。
この数年で私の田舎も随分と変わりました。風呂はプロパンガスになり便所は水洗になり、もうすぐ光ファイバーも来る予定です。一方で減反や若者の流出で田んぼは荒れ放題、小学校も全校生徒が20人に満たず廃校が議論されています。
私のような20年そこそこしか生きていない青二才から見ても、これだけ変わっているのですから、親の世代、祖父母の世代から見ればそれは物凄い変化があったことでしょう。私の親などに聞くと、子供の頃は道路が舗装されていなかっただの小学校には100人もの児童が居たなどと驚くことばかりです。
つまり非常に便利になりました。車で40分も走れば大型量販店もありますし、ネットと宅配便のおかげで都市部と遜色ない消費生活を送れていると思います。今は東京に暮らしていますが、別に特段便利だとも思いません。車でなく「徒歩+電車」の生活なのでむしろ不便なくらいです。

それはさておき、東京で暮らしてみると衣食住には不自由なく生活が送れておりますが東京人は非常に脆い基盤の上にその“豊か”な生活を享受していると感じざるをえません。東京で大震災が起きて、ライフラインがずたずたになり流通がストップすれば・・・。私には米もつくるし野菜もつくる田舎があるのですが、帰る田舎がない人はどうなんでしょう?先の大戦時にも田舎では普通に白米を食べていたと聞きますし。
私はここに現代文明の象徴たる東京の脆さと昔ながらの田んぼがある田舎の強さがあると思います。
とりとめのない駄文長文で失礼しました。
ぴかちゆう | 2008年12月13日(土) 11:02 | URL | コメント編集

●イースター島の悲劇

近い将来、危機があるとすると、H5N2型インフルエンザのパンデミックでしょうか? そのとき、都市はどんなことになるのか楽しみと言っては不謹慎ですが、感染の規模と致死率によっては相当のパニックに陥るだろうなと思ってます。ライフラインが止まらなければよいのですが。

都市化の進んでいない地方でも、今の時代では、終戦時のようにはいかないでしょうね。行政のカネに依存した土建屋ばかりで、土地に由来した生産力は激減していますから。それでもまだ、個人の力で対応できる余地はある。都市では行政かカネの力に頼らざるを得ないでしょうね。それらに頼れないとなると...、都市住民が田舎に押し寄せてくるか? それはやめて欲しいな。
愚樵 | 2008年12月14日(日) 02:25 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>幸未来願さん

>戦後これらを勧めた業者が派遣業者として活動しているなら、人間を都合良く
>扱いたいと考えた彼等が50年位たって同じ事をしたくて自民党にすりよった
>のだとしたら虚しくなりますね。

  正確に言うと、自民党の方が彼らにすり寄ったんでしょうけどね。
  人間を利益を生み出す装置の一つとしかとらえられない人間が、あのときも今もいた、そういうことなのだと思います。
  戦前と戦後で、日本人は変わってしまったというひとがいます。確かに、江戸時代まで確かに持っていたものを、戦後になって決定的に忘れてしまったというのは事実でしょう。しかし、日本を戦争に突っ走らせ、そして今派遣労働者や外国人労働者を搾取させている「何か」は、ずっと変わっていません。
  なぜなら、戦前も戦後も日本は近代国家だからです。この言葉の意味を分からない、分かろうとしない人は、おそらくこのブログの本質を見誤るでしょうね。

>>ぴかちゆうさん

>東京人は非常に脆い基盤の上にその“豊か”な生活を享受していると
>感じざるをえません。
  
  その通りだと思います。
  以前の記事で、北海道にいる女子大生がそのことに気づいていてびっくりした話をしましたが、東京やその周辺でそれなりの地位や収入を得ている人というのは、おそらくずっと気づかない可能性があります。
  私の個人的な感想ですが、個人で事業をしている人より、組織で働いている人の方がそういう症状が重い気がします。
  これ、冗談ぬきで真剣に言っているんですが、実家のある方、特に実家が農家の人は、東京の仕事をやめて、家業を手伝った方がいいです。こういう言い方はどうかと想いますが、そうすれば、確実に生き延びることができます。
  私も、田舎に親類がいればいいんですが、両親とも江戸っ子です。つらいですねぇ(苦笑)。

>>愚樵さん

>行政のカネに依存した土建屋ばかりで、土地に由来した生産力は激減していますから。

  私も、それが気になっています。自己完結する農業や漁業という確実な仕事があるのに、どうして中央からの補助金を当てにする仕事を命の糧にするのだろう・・・と。まあ、今はまだその方が有利な仕組みなんでしょうね。

>都市住民が田舎に押し寄せてくるか? それはやめて欲しいな。

  最悪の事態になる前に、分散するというのはありだと思います。農家への所得補償とか、なんでも使えるものは使うべきです。最後には絶対に地域通貨の出番になるでしょうけどね。
ろろ | 2008年12月15日(月) 00:26 | URL | コメント編集

電気やガス、水道と言った人間の生存には欠かせないライフラインの民営化・合理化はあまりやって欲しくはないですね。
ましてや外資に売るなんてトンデモ無い事だと思います。
だけど改革派の天下が続けば早晩そうなるでしょうね・・・
ななし | 2008年12月25日(木) 01:18 | URL | コメント編集

●>>ななしさん

>電気やガス、水道と言った人間の生存には欠かせないライフラインの民営化・合理化はあまりやって欲しくはないですね。

  全く同感です。

>改革派の天下が続けば早晩そうなるでしょうね・・・

  経済の仕組みが今のままだったら、民主党だろうと自民党だろうと、どこがやっても似たようなことになるでしょうね。当面は国民新党や民主党内の分配強化を主張する勢力にがんばってもらい、その間に略奪型の経済を少しずつ変革していくしかないようです。
ろろ | 2008年12月31日(水) 14:17 | URL | コメント編集

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